シュトゥットガルトの最年少デビュー記録(17歳164日)を塗り替え、ブンデスリーガ史上最も若いドッペルパック(17歳249日)達成者になったティモ・ヴェルナーは、2013-14シーズンのそのデビュー当初から「神童」と持て囃された。
当時のヴェルナーは周囲からの嫉妬に不貞腐れることが多かったようだが、遠征先のルームメイトだった酒井高徳ら良き理解者のサポートなどを得て、シュトゥットガルトで徐々にだが着実に成長。デビュー1年目から3シーズン連続で30試合以上に出場した。
成長スピードを一気に加速させたのは16年7月のライプツィヒ移籍以降だ。加入初年度の前半戦だけで自身初の2桁得点を挙げ、最終的にはブンデスリーガ得点ランク4位の21ゴールをマーク。ヤングタレントひしめく新興クラブで巨大な才能を完全に開花させた。
17年3月にはドイツ代表デビューを飾り、同年6月のコンフェデレーションズ・カップでゴールデンシュー(得点王)を受賞。主軸が欠場した穴を埋める活躍を見せ、大会制覇の立役者となった。ドイツ代表では29試合・11得点(2020年8月現在)の成績を残している。
17-18シーズン、18-19シーズンは国内リーグでそれぞれ13得点、16得点とゴール数を思うように伸ばせなかったが、19-20シーズンは開幕から圧巻のパフォーマンスを披露。ブンデスリーガでキャリアハイの28ゴールを叩き出した。UEFAチャンピオンズリーグとDFBポカールを含む全公式戦の成績は、45試合出場で34得点&13アシストとやはり抜群だ。
19年8月にライプツィヒと新契約を結んでいたものの、20年6月にチェルシー移籍が決定。本人はライプツィヒの公式サイトを通じて、「夢はプレミアリーグ(世界最強のリーグ)でプレーすること。そして今、ヨーロッパのトップクラブで次の一歩を踏み出す機会を得た。英国での新しい冒険、雰囲気、サッカーを本当に楽しみにしている」と喜びを露わにした。
プレースタイル
100メートルを11秒台前半で駆け抜ける圧倒的なスプリント力を備え、疾風迅雷の機動力で違いを作り出す。裏への鋭利な飛び出しや高速ドリブルで決定機に絡む頻度がきわめて高く、やや改善の余地を残す左右両足のシュート精度に磨きをかければ、現時点で水準をはるかに上回っている得点力がさらに高まるだろう。
1トップでも2トップでも機能し、さらにはウイングでもプレー可能で、ドイツではかねてより「攻撃のオールラウンダー」として高く評価されている。また、ライプツィヒを率いるユリアン・ナーゲルスマン監督の指導を受け、やや低い位置から最前線に飛び出し、相手守備陣の間隙を突くケースが増えた。
自身初となる国外挑戦、プレミアリーグでいかなる進化を遂げるか注目だ。
動画:プレー&ゴール集
プライベート
幼少期は父親とともに登山する機会が多く、心肺機能の成長に役立ったという。母親からは主に教育面のサポートを受けた。当時のアイドルは地元シュトゥットガルトの英雄マリオ・ゴメス。また、ユリア・ナグラーさんという美しい恋人の存在が知られているが、彼女のプライバシーを守る目的でオフショットの公開などは滅多にしない。
プロフィール・経歴
ティモ・ヴェルナー/Timo Werner
1996年3月6日生まれ 180cm・76kg 利き足:右
シーズン | 所属クラブ | 出場・得点 |
---|---|---|
2013-14 | シュトゥットガルト | 30試合・4得点 |
2014-15 | シュトゥットガルト | 32試合・3得点 |
2015-16 | シュトゥットガルト | 33試合・6得点 |
2016-17 | ライプツィヒ | 31試合・21得点 |
2017-18 | ライプツィヒ | 32試合・13得点 |
2018-19 | ライプツィヒ | 30試合・16得点 |
2019-20 | ライプツィヒ | 34試合・28得点 |
2020-21 | チェルシー | 22試合・4得点 |
※成績は国内リーグ(2021年2月10日現在)
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