一瞬のざわめきが、気が付けば歓喜に変わる美しいゴールであった。
時計の針が12分を指そうとしたタイミングでバックパスを受けたGK上福元直人がゴールラインぎりぎりでコントロールし、エリア内のCB麻田将吾につなぐ。その麻田も蹴り出すことなくゴールの前を横断する形で逆サイドのCB井上黎生人にパス。そこから白井康介、ピーター・ウタカ、福岡慎平、武田将平とショートパスをつなぎハーフラインを越えた。
敵陣に入ってからの流れも鮮やかで、センターサークル付近で受けた武田が右サイドに張る山田楓喜に預け、再び中央に走り込んできた福岡を経由し、エリア内左で待っていた松田天馬にダイレクトパス。その松田のコントロールが少し大きくなってきたところに勢いよく走り込んできた荻原拓也がワントラップから利き足では右足を振り抜くと、相手に当たったボールはゴールに吸い込まれた。
GK上福元をスタート地点とし、10人の選手が関わり、わずか26秒でパス9本をつなぎネット揺らした得点にフィニッシュ役を担った荻原は「京都サンガというチームを象徴するようなゴールシーンだったと思う」と胸を張った。
90分を振り返っても京都のゲームであった。互いに球際の強さやプレー強度、切り替えの素早さや運動量を武器にしている中で、どの局面でも上回ったのは白いユニフォームの選手たち。常にベクトルを前に向け、ゴールに向かう姿勢を絶やすことはなかった。
その事実を開幕戦以来の無失点を問われた荻原の答えが裏付ける。
「無失点よりも2点取って勝ったことに意味がある」
これからも京都は歩みを止めず、前へ前へと走り続ける。
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