今季、大久保は15年ぶりに古巣・C大阪への帰還を果たした。改めてその時の経緯を振り返った大久保は「自分も最後はセレッソとずっと言っていた。でも、まさかそう言っているけど、声をかけてくれるとは思っていなかった。来た時には即決でした」と語り、古巣からのオファーに感謝を口にした。
昨季プロ20年目にして初のノーゴール。大久保はキャリアの岐路に立っていた。それこそ川崎Fで引退することを決めた中村氏から連絡を受けた時には「実は俺もちょっと考えている」と話していたと言う。ただ、その電話こそが現役を続けるきっかけになったと大久保は語っている。
「去年の6月くらいかな嫁や子供に辞めると言った。そしたら『絶対に辞めないで』と。ただ、自分の中でもハッキリしていなかった。やっぱりやろうかな、やめようかなという波があった。その時に憲剛さんから電話があった。あの時はちょうど辞めようと思っていた時だったけど、『お前はやれるよ』と言ってくれたから、チームがあればもう1年やってみようと決めたんです」
一度は引退を覚悟しながらも、もう一度戦うことを決断した大久保。今季は元競輪選手をトレーナーにつけて新たなトレーニングを実施したり、食事改善したりと、普段のところから変化を求めた。その中で、開幕戦でさっそくゴールを奪取。「本当にホッとした。今までにない喜びがありましたね」と振り返っている。
今週の金曜日にはサガン鳥栖との試合を迎える。ここまで無失点の相手だが「1発目行ってやろうかなとパワーにもなる。俺の中では超楽しみ」と語った大久保。「自信がついてきた」と話すストライカーは次節、結果を残すことができるのだろうか。
Jリーグプレビューショー
毎週金曜日朝6時に配信される『Jリーグプレビューショー』では、週末のカードから注目試合をピックアップし、各節の見どころを紹介する。
30日配信となる『フライデーナイトスペシャル』では、ここまでリーグ戦5ゴールと好調を維持するC大阪のFW大久保嘉人と昨季限りで現役を引退した中村憲剛氏が対談。C大阪へ復帰した経緯や引退を覚悟していた昨年の知られざる秘話、今節の鳥栖戦に向けた思いを語っている。
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