3カードで直接対決があった前節、J2残留争いの行方は大きく動くかと思われていた。しかし終わってみれば、降格が決まったチームも、残留を決めたチームも現れず、14位以下の9チームに未だに降格の危機が迫っている。
安全圏にいる3チームは残留を決められるか
すでに勝ち点40に乗せている14位・レノファ山口FC(42)、15位・栃木SC(42)、16位・ザスパクサツ群馬(40)の3チームは現時点で安全圏にいる。特に現在降格圏の19位に沈んでいるツエーゲン金沢の最大獲得勝ち点が「43」であることからも同勝ち点の山口と栃木は、ラスト2試合で勝ち点1でも獲得できれば、ほぼ残留を決められる状況だ。
ただ今節は、山口がJ1昇格の可能性を残す3位のヴァンフォーレ甲府、群馬がJ2優勝が懸かる首位のジュビロ磐田、栃木が20位に沈んでいるギラヴァンツ北九州との直接対決。いずれも難しいゲームになることは避けられない。追われる立場としても最終節に降格の可能性を持ち込むことは避けたいだけに、今節泥臭くとも勝ち点をもぎ取れるかが問われる。
1勝が大きな意味をもつ瀬戸際の3チーム
一方で17位の大宮アルディージャ(38)から最下位の松本山雅FCまでは勝ち点5差。現実的なところで言えば、このうち4チームが涙をのむ可能性は高い。
その中でも最も優位な立場にいる大宮は、得失点差でも「-7」と大きなアドバンテージもある。ただここ3試合は、先制しながらも勝ち切れない試合が続いており、流れはあまり良くない。今節が7試合負けなしのFC町田ゼルビア、最終節には群馬との直接対決。そのうちひとつでも勝ち点3を取れれば、何とかJ2に踏み止まることができそうだ。
前節愛媛FCとの死闘を劇的な形で締めくくり、約2ヶ月ぶりに残留圏に浮上している相模原は、今節が最大の山場だ。ホーム最終戦で最下位の松本との直接対決を迎えるが、ここで勝てれば勝ち点40に到達。一気に昇格への道を切り開くことになりそうだ。シーズン通して連勝は一度もないが、そのラストチャンスでもある今節は、全てをぶつける覚悟で直接対決に臨むこととなる。
ここにきて再び降格圏の19位に後退している金沢は、現在3連敗中。しかも今節が7位のモンテディオ山形、最終節は2位京都サンガF.C.といずれも厳しい相手が待ち受けている。この上位2チームから1ポイントではなく、3ポイントを拾わなければ残留の望みも見えてこない。策士でもある柳下正明監督の手腕にも懸かっている。
今節次第で19位以下決定も。窮地に立たされる3チーム
ここから紹介する3チームは、今節にも19位以下が決まる可能性がある。
北九州は、今節引き分けても大宮、相模原、金沢の3チームが勝利した場合には19位以下が決定。あくまで残留の希望をつなぎ止めていくためには勝利が必要不可欠だ。ただここで勝利できればまだまだ風向きも変えられるポジションでもあるだけに、栃木との直接対決の結果が重要な意味を持つ。
さらに厳しい状況に追い込まれている21位の愛媛は、前節に思わぬ形で相模原に敗れたショックは大きい。ただ落ち込んでばかりもいられないだけに、気持ちを切り替えて今節に臨みたい。1つ勝てば、残留圏に勝ち点で並ぶ可能性もあるが、「-28」の得失点差がネックとなり、1勝では残留圏に浮上するのは厳しい。今節の水戸ホーリホック戦、最終節の山口戦で最低でも1勝1分が必須となるだろう。
もう後がない松本は、さらに崖っぷちだ。今節の相模原との大一番を制しても大宮と金沢が揃って勝利すれば19位以下が決定。またリーグワーストの「-34」という得失点差も大きなネックとなり、1勝1分では残留には手が届かない可能性が極めて高い。最終節のV・ファーレン長崎戦を含めた2試合を連勝で締め、あとは他会場からの朗報を待つ。最後の最後で山雅の奇跡を起こせるか。
現時点でJ3行きとなる19位もJ3で躍進するテゲバジャーロ宮崎の行方次第で生き残れる可能性が残されている。だからこそ諦めず、勝ち点を積み上げられるか。最後に安堵するためには、驚異の粘りを見せられたチームとなるに違いない。
関連記事
● 直近のDAZN番組表(全体)
● 直近のDAZN番組表(Jリーグ)
DAZNについて
DAZNなら好きなスポーツをいつでも、どこでもライブ中継&見逃し配信!今すぐ下の記事をチェックしよう。
● 【番組表】直近の注目コンテンツは?
● 【お得】DAZNの料金・割引プランは?