ユース時代はチームを転々としながらも、2010年にパリ・サンジェルマン(PSG)の下部組織に加入したアドリアン・ラビオ。その2年後にわずか17歳でトップチームに昇格すると、同年8月にプロデビューを果たす。半年後にはトゥールーズへと期限付き移籍に出されて経験を積むと、2013-14シーズンからPSGで定位置を獲得する。
カタール・スポーツ・インベストメント (QSI) による売却によって世界屈指のスター選手が続々と加入する中、貴重な生え抜きとして出場を重ねていき、ローラン・ブラン、ウナイ・エメリ両指揮官の下でも重要な存在に。PSGでは6度のリーグ・アン制覇や2つの国内カップ戦合わせて9つのタイトルを手にしている。
クラブ内での存在感を増していたラビオだったが、2018年に新天地への移籍を希望して契約延長オファーを拒否。さらに事前にバルセロナと合意していたと報じられると、上層部と代理人を務める母の関係性が崩壊。バルセロナ側は合意を否定する声明を発表したが、クラブとの関係修復は不可能となり、やや一方的な形で2018年末からはチームから外されてしまう。PSGがチャンピオンズリーグ・ラウンド16でマンチェスター・ユナイテッドに逆転敗退を喫した際には、ナイトクラブで遊んでいたことが問題に。クラブから謹慎と減給処分を受けた。
2019年夏に契約満了に伴い退団すると、フリーでユヴェントスと契約。マウリツィオ・サッリ監督の下で加入当初は出場機会は限定的だったものの、コロナ禍による中断が空けて以降は、ほぼ全試合に先発出場。前人未到のセリエA9連覇を達成したチームで、貴重な戦力となった。
なおフランス代表にも2016年にデビューしていたが、2年後のワールドカップでは予備登録メンバーとなると、招集を拒否。ディディエ・デシャン監督との関係が悪化し、以後レ・ブルーからは遠ざかっている。ややその振る舞いに問題はあるかもしれないが、ピッチ上ではセリエA屈指のダイナモとして活躍している。
プレースタイル
190cm近い身長と大柄な体躯に確かな足元の技術、豊富な運動量とプレービジョンを持ち合わせる万能MF。攻守両面に気が利く選手であり、また推進力を活かしたダイナミックなドリブルでのボール運びも魅力の1つだ。
中盤真ん中であれば複数のポジションを器用にこなし、派手なプレーは少ないものの、効果的に試合に絡んでいく賢さを持っている。またその身長を活かし、セットプレーでも頼れる存在だ。
プロフィール・経歴
アドリアン・ラビオ/Adrien Rabiot
1995年4月3日生まれ 188cm 利き足:左
シーズン | 所属クラブ | 出場・得点 |
---|---|---|
2012-13 | PSG | 6試合・0得点 |
2012-13 | トゥールーズ | 13試合・1得点 |
2013-14 | PSG | 25試合・2得点 |
2014-15 | PSG | 21試合・4得点 |
2015-16 | PSG | 24試合・1得点 |
2016-17 | PSG | 27試合・3得点 |
2017-18 | PSG | 33試合・1得点 |
2018-19 | PSG | 14試合・2得点 |
2019-20 | ユヴェントス | 28試合・1得点 |
2020-21 | ユヴェントス | 17試合・1得点 |
※成績は国内リーグ(2021年2月10日現在)
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