イタリア史に残る名手アンドレア・ピルロの後継者とし注目を集めるのが、サンドロ・トナーリだ。
ブレッシャの下部組織出身で、わずか17歳でトップチームデビュー。当時セリエBで戦っていたチームの中で2017-18シーズン開幕戦に出場したが、その直後に再びプリマヴェーラ(下部組織)へと戻されてしまう。それでも順調な成長を続けると、同シーズンの第23節に初先発。結局リーグ戦19試合に出場。活躍が高く評価されて、イタリアサッカー選手協会の選ぶセリエB最優秀若手選手賞に輝いた。
そして翌シーズンは飛躍の年に。2018-19シーズンは累積警告のによる出場停止を除き全試合でピッチに立つ。18歳にして絶対的な存在となったトナーリは、中盤でタクトを振るいながら3ゴール7アシストを記録。そして10月には、若返りを図るロベルト・マンチーニ監督によってイタリア代表に召集され、リヒテンシュタインとのEURO2020予選で初キャップを飾るなど、イタリア最有望株として脚光を浴びることになる。
2019年夏にはユヴェントスやインテル、パリ・サンジェルマン(PSG)など多くのビッグクラブへの移籍が騒がれたが、「ここに残る」と宣言して残留。初挑戦となったセリエAで1ゴール5アシストをマークし、イタリア最高峰の舞台でも物怖じせずに真価を証明した。あのフランチェスコ・トッティも「世界最高のMFになる。テクニックはもちろんのこと、メンタル面も素晴らしい。ピッチ上においてはどんな状況でも気を抜かない」と大きな期待を寄せている。
これまでのキャリアやポジション、そして風貌から“NEXT ピルロ”として話題騒然のトナーリ。しかし本人は「合宿の時に『この1年間、君のことを見ていたよ』と言われて本当に嬉しかった」としつつ、「比較は気にしてないよ。最初の2、3カ月は少しプレッシャーを感じていたが、今は聞き流せるようになった」とコメント。周囲の声は気にせず、黙々と自身の挑戦へフォーカスし続けている。
プレースタイル
本人は「気にしていない」と語っているが、やはりピッチに立つ姿はピルロそのもの。ディフェンスラインの前に立つ典型的なレジスタであり、長短の正確なパスでチームを動かし、傑出した戦術眼で司令塔に君臨している。正確なFKも大きな武器だ。
また守備面でも、激しいコンタクトプレーが多いセリエBでもまれた彼は、果敢なタックルやディフェンスも躊躇せず。それでいて相手をいなすプレーも得意としており、激しいプレッシャーもお構いなし。イタリアが誇る新たなスター候補筆頭である。
動画:プレー&ゴール集
プロフィール・経歴
サンドロ・トナーリ/Sandro Tonali
2000年5月8日生まれ 181cm 利き足:右
シーズン | 所属クラブ | 出場・得点 |
---|---|---|
2017-18 | ブレッシャ | 19試合・2得点 |
2018-19 | ブレッシャ | 34試合・3得点 |
2019-20 | ブレッシャ | 35試合・1得点 |
2020-21 | ミラン | 3試合・0得点 |
※成績は国内リーグ(2020年10月16日現在)
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