エラーコード %{errorCode}

プレミアリーグ

【コラム】大一番でユナイテッドは時代を取り戻すか、現実を痛感するのか | 粕谷秀樹のNOT忖度 | プレミアリーグ

【コラム】大一番でユナイテッドは時代を取り戻すか、現実を痛感するのか | 粕谷秀樹のNOT忖度 | プレミアリーグ(C)Getty Images
【コラム】"定位置"に返り咲いたマンチェスター・ユナイテッド。今週末(日本時間18日1:30)に迎えるリヴァプールとの首位攻防戦に勝利して、時代を取り戻すか、それとも現実を痛感するのか。粕谷秀樹氏が試合に先立ちプレビューする。

定位置に戻ってきたユナイテッド

首位攻防戦ーー。

あぁ、心地よい響きである。サー・アレックス・ファーガソン体制下では耳に馴染んだ表現で、常に上から目線。ときには他クラブに冷笑を浴びせていたが、近ごろの マンチェスター・ユナイテッド は肩身が狭かった。

ファーガソン退任後、デイヴィッド・モイーズ(現 ウェストハム 監督)は無能無策を露呈した。ルイ・ファン・ハールはゴールよりポゼッションに固執し、ジョゼ・モウリーニョ(現 トッテナム 監督)は批判の矛先を身内に向けた。現場の長が少なからぬ問題を抱えていては、好成績を収めるはずがない。

プレミアリーグ の優勝から7シーズンも見放され、緊張感が伴う首位攻防戦ともいつしか縁遠くなっていった。挙句の果てに、強いころのユナイテッドを知らない一部ネットユーザーに、いわれのない罵詈雑言を浴びる始末である。

しかし、本稿執筆時点でユナイテッドは首位に立っている。定位置に戻ってきた。

ブルーノ・フェルナンデス “依存症” が完治したわけではなく、チーム全体のパフォーマンスにもばらつきはあるものの、第6節の アーセナル 戦に敗れた後、リーグ戦では9勝2分無敗。1試合の平均ゴールは2・27、失点は1・09と、データとしてもほぼ及第点だ。上り調子と表現して差し支えない。

直近3試合のリヴァプールは勝利なし

さて、首位攻防戦の相手は宿敵リヴァプールだ。直近2シーズン、ユナイテッドは最終順位ですべて下まわっている。試合内容も格段の差を見せつけられている。ユルゲン・クロップ監督のチームは世界中から称賛され、ユナイテッドはオーレ・グンナー・スールシャール監督に大きすぎる疑問符がつく。

リヴァプール は現在進行形で、ユナイテッドは過去完了という意地悪な指摘も耳にした。的は射ている。 前回のコラム でもお届けしたように、両チームの間に動かしがたい地力の差があることは紛れもない事実だ。

しかし、 サウサンプトン に0-1で敗れ、 ニューカッスル とはゴールレス、 ウェストブロム とは1-1……。直近3試合でリヴァプールは勝っていない。しかも、奪ったゴールはわずかに1。自慢の攻撃力が低下している。

また、5節のマージ―サイド・ダービーで右膝靭帯断裂という重傷を負った フィルジル・ファン・ダイク だけではなく、 ジョー・ゴメス ディオゴ・ジョタ も負傷のためにユナイテッド戦には間に合わず、鼠経部に違和感を訴えたジョエル・マティップ、筋肉系の軽傷が伝えられた ナビ・ケイタ の出場も難しい。

さらに、 トレント・アレクサンダー=アーノルド がイージーミスを繰り返している。ファン・ダイクが戦線を離脱し、的確なコーチングを得られないのだろうか。今シーズンは実に38回ものボールロストを記録していた。

2-7の惨敗を喫した アストンヴィラ 戦(ファン・ダイクは健在だったが……)でも、高い位置を取り過ぎて ジャック・グリーリッシュ の餌食になっていた。ユナイテッドの攻撃は左サイドに偏る傾向がある。そう、A・アーノルドのプレーエリアだ。

直近のパフォーマンスを比較するとユナイテッドがまさり、腰に不安を抱える ヴィクトル・リンデレフ 、脛を痛めた アントニー・マルシャル の出場こそ疑わしいが、 バーンリー 戦でクビを痛打した エリック・バイリー も大事に至らなかった。ちなみに16-17シーズンの加入以降、彼が出場した試合は全コンペションで82戦52勝。勝率は六割三分四厘である。

ユナイテッドは時代を取り戻すか

これほどの条件が整っているのだから、週末のビッグファイトはユナイテッド有利といえるだろう。前述した地力の差、戦略・戦術の練度に違いがあったとしても、だ。

もちろん、ユナイテッドを全面的に信用しているわけではない。

スールシャール監督には二度、三度と騙されてきた。「なるほど」とうなずける選手交代も増えてきているとはいえ、クロップ監督のような情熱が感じられず、知性ではマンチェスター・シティのジョゼップ・グアルディオラ監督に及ばない。B・フェルナンデスが完全に封じ込まれたら、スピード不足の ハリー・マグァイア モハメド・サラー の前に晒されたら、考えただけでもゾッとする。

しかし、2021年1月のユナイテッドであればいい勝負、いやいや、3ポイント奪取も可能なはずだ。

「俺たちとリヴァプールの間にはまだ差があるけれど、ベストになりたければベストを倒すしかない」

あの ポール・ポグバ でさえ、なにかにつけてファジーな男でさえ、腹をくくった。

時代を取り戻すか。現実を痛感するのか。熱くなれっ!

文・粕谷秀樹

1994年、日本スポーツ企画出版社刊の『ワールドサッカーダイジェスト』編集長に就任。その後、同社の編集局次長を務め、01年に独立。以降、プレミアリーグやチャンピオンズリーグ、情報番組、さらに月平均15本のコラムでも、エッジの利いた発信を続ける。東京・下北沢生まれ。

Watch on YouTube

直近のプレミアリーグ試合日程

開催日キックオフ
(日本時間)
試合
1/16(土)21:30ウォルヴァーハンプトン vs ウェストブロム
1/17(日)0:00リーズ vs ブライトン
1/17(日)0:00ウェストハム vs バーンリー
1/17(日)2:30フラム vs チェルシー
1/17(日)5:00レスター vs サウサンプトン
1/17(日)23:05シェフィールド・U vs トッテナム
1/18(月)1:30リヴァプール vs マンチェスター・U
1/18(月)4:15マンチェスター・シティ vs クリスタルパレス
1/19(火)5:00アーセナル vs ニューカッスル
未定未定アストンヴィラ vs エヴァートン

プレミアリーグ 関連記事

粕谷秀樹のNOT忖度

DAZNについて

DAZNなら好きなスポーツをいつでも、どこでもライブ中継&見逃し配信!今すぐ下の記事をチェックしよう。

● 【番組表】直近の注目コンテンツは?
● 【お得】DAZNの料金・割引プランは?