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【コラム】活気を呼び戻したマンチェスター・ユナイテッドか、冨安健洋が “効いている”アーセナルか | 粕谷秀樹のNOT忖度 | プレミアリーグ

【コラム】活気を呼び戻したマンチェスター・ユナイテッドか、冨安健洋が “効いている”アーセナルか | 粕谷秀樹のNOT忖度 | プレミアリーグ(C)Getty Images
【欧州・海外サッカー コラム】新体制発足間近の高揚感に包まれ、活気を呼び戻したマンチェスター・ユナイテッドが現地2日、本拠オールド・トラッフォードに冨安健洋が “効いている”アーセナルを迎え撃つ。プレミアリーグ第14節のビッグマッチを制するのはどちらだ!?

カウンターに重きを置くユナイテッド

英国政府から労働許可書が発行されず、マンチェスター・ユナイテッドのラルフ・ラングニック新監督は、現地2日のアーセナル戦でベンチに入れそうにない。したがって、マイケル・キャリック監督代行が指揮を執る。

チャンピオンズリーグ(CL)のビジャレアル戦といい、プレミアリーグ13節のチェルシー戦といい、キャリックのプランは観る側に伝わってきた。停滞しがちだった後方からのビルドアップを極力避け、カウンターに重きを置いている。

さらに、バックパスに対しては数人でプレスを仕掛けるなど、たしかな目的も感じ取れた。おそらく約束事であり、ラングニック体制下のクラブでは頻繁に見られる動きである。こうした事実を踏まえると、アーセナル戦もカウンターを軸に据える公算が大きい。

ユナイテッドの元キャプテンで、愛憎入り交じったコメントでたびたび物議を醸すロイ・キーンは、「腰の引けたプレーをしやがって」と不満げだが、ジェイドン・サンチョ、マーカス・ラッシュフォード、ジェシー・リンガードといったアタッカーはカウンター向きだ。中盤のスコット・マクトミネイとフレッジも、ポゼッションは得意にしていない。

また、キャリックはビジャレアル戦でブルーノ・フェルナンデスを、チェルシー戦ではクリスティアーノ・ロナウドを先発から外した。判で押したように同じメンバーばかり起用していたオーレ・グンナー・スールシャール前監督とは異なり、選手起用でも変化をつけようとしている。

控えに甘んじてきた選手たちの闘志にも火をつけた。この、柔軟なマネジメントは高く評価すべきだ。

さて、最終ラインはどのような並びになるのだろうか。右サイドバックはアーロン・ワン=ビサカ。好不調の差は激しいが、彼のポジションを脅かす者はいない。左はアレックス・テレス。ルーク・ショーは脳震盪から回復途中であり、無理をさせてはいけない。中央はヴィクトル・リンデレフとエリック・バイリー……いや、ハリー・マグァイアも考えられる。

今シーズンは動きが悪い。スピード不足を露呈し、対戦相手に露骨に狙われている。アーセナルのアタックは流動性にあふれ、スピードも豊かだ。不振にあえぐマグァイアで対抗できるとは考えにくい。チェルシー戦同様、センターバックはリンデレフとバイリーが無難な選択だ。頼みのラファエル・ヴァランは、ハムストリング痛がまだ癒えていない。

アーセナルは早めに仕掛けるべき

2021-10-30 Takehiro Tomiyasu Ben White Arsenal

一方のアーセナルは、右サイドバックの冨安健洋が “効いている”。大外のレーンを、ハーフスペースを巧みに使い、守りだけではなく攻撃面の貢献度も非常に高い。底意地の悪いイングランドのメディアも、概ね高く評価している。重箱の隅をつつく材料すらないのだろう。

しかし、ユナイテッド戦でひとつの試練が訪れる。対峙するのはC・ロナウド、あるいはラッシュフォードか。冨安が経験してきたFWのなかでは、最高クラスといって差し支えない強者だ。

ラッシュフォードは瞬時にトップギアに入り、マーカーをぶっちぎる。全盛時ほどのキレはないものの、C・ロナウドのフィジカルは依然として世界の一級品だ。冨安が後手に回るケースも少なからずあるだろう。

もちろん、ポゼッションする際は中盤インサイドに現れ、攻撃のリズムを整えるはずだが、対ユナイテッド戦のプレッシャーが、敵地オールド・トラッフォードの異常な雰囲気が、冨安の精神面になんらかの影響を及ぼすことは間違いない。

2018-19シーズン以降、アーセナルはプレミアリーグのユナイテッド戦で一度も負けていない。3勝3分。ミケル・アルテタが監督に就任してからも、2勝1分とリードしている。直近のパフォーマンスを踏まえても、アーセナルの優位は、たとえアウェーでも動かしがたい。

ただ、ユナイテッドは選手個々のレベルが高く、ラングニック新体制発足間近の高揚感が、チーム内に活気を呼び戻したことは紛れもない事実だ。

攻めるアーセナル、耐え忍ぶユナイテッド。攻めあぐねるアーセナル、次第に攻撃のリズムを取り戻すユナイテッド。

前述したように、キャリック監督代行はビッグマッチでも主力を先発から外す勇気がある。C・ロナウドやB・フェルナンデスを温存し、アーセナルに疲労の色が見られる後半半ばに投入。一気に勝負をかけてきたとして不思議ではない。

そうなってからではもう遅い。アーセナルは前半から畳み掛け、一対一の対応が甘いA・テレスのサイドを徹底的に攻略することが勝利への最短距離だ。勝負は早めに仕掛けた方がいい。

文・ 粕谷秀樹

1994年、日本スポーツ企画出版社刊の『ワールドサッカーダイジェスト』編集長に就任。その後、同社の編集局次長を務め、01年に独立。以降、プレミアリーグやチャンピオンズリーグ、情報番組、さらに月平均15本のコラムでも、エッジの利いた発信を続ける。東京・下北沢生まれ。

配信情報

プレミアリーグ第14節
マンチェスター・U対アーセナル

  • 配信: DAZN
  • 配信開始:12月3日(金)5:15
  • 解説:林 陵平 実況:下田恒幸
  • 会場:オールド・トラッフォード

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