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【コラム】チェルシーよりはるかに恵まれているのに…プライドすら持てないヤツはユナイテッドを去れ! | 粕谷秀樹のNOT忖度 | プレミアリーグ

【コラム】チェルシーよりはるかに恵まれているのに…プライドすら持てないヤツはユナイテッドを去れ! | 粕谷秀樹のNOT忖度 | プレミアリーグ(C)Getty Images
【欧州・海外サッカー】マンチェスター・ユナイテッドに一家言をもつジャーナリスト入魂のコラムだ。プレミアリーグ第37節(日本時間29日3時45分キックオフ)のチェルシー戦を前に「愛の鞭」を入れる。

強い意志が欠如している

「なぜ俺たちだけが」

怒り、焦り、悲しみ……。いま、チェルシーにはネガティブな感情が漂っている。ロシアのウクライナ侵攻に関与した疑いで、前オーナーのロマン・アブラモヴィッチに英国政府から多くのペナルティが課されたからだ。そしてチーム自体も、現状の3位には留まれそうもない。

「少なくとも9ポイント剥奪」

「ポイントはそのままで、ヨーロッパのコンペティションに出場する資格は与えない」

FAとプレミアリーグが着地点を探っている。

これまでの努力が水の泡だ。アントニオ・リュディガーがレアル・マドリードと基本合意に至ったとの情報もあり、落ち着かなくなってきた。

もちろん、チェルシーの下部組織で育ったメイソン・マウントやリース・ジェイムズは「何が起きても残留する」と決意を新たにしているが、全選手が同じ方向を見ているわけではない。

いや、決意を疎かにしてはいけない。何事においても必要不可欠な強い意志が、マンチェスター・ユナイテッドは欠如している。

「完全にパニックだ」(ダビド・デ・ヘア)

「自信がない」(スコット・マクトミネイ)

「ロッカールームは壊滅状態」(ジェシー・リンガード)

もはや、闘う以前の問題だ。4月23日のアーセナル戦(1-3)は2点差で敗れるほどの内容ではなく、ブルーノ・フェルナンデスがPKを失敗しなければ、3ポイントを奪っていたかもしれない。

しかし、ボールサイドの強さや運動量で下まわり、なによりも勝利への意欲が薄かった、薄すぎた。チェルシーに比べれば、はるかに恵まれた立場にもかかわらず、だ。

クラブワーストの失点数を更新

2021-10-24-Harry Maguire of Manchester United(C)Getty Images

直近5試合のプレミアリーグは1勝1分3敗。その1勝も降格が決定的のノリッジに苦しんだ。それでもユナイテッドは、まだわずかながらチャンピオンズリーグ(CL)出場権獲得のチャンスを残している。チェルシーにすれば、「ザケんじゃねーよ」である。

こうした感情が、現地時間28日の一戦でも如実に現れる違いない。もとより、完成度ではチェルシーが圧倒的に上だ。攻守とも連携が整い、ツボにはまったときの安定感はマンチェスター・シティ、リヴァプールに匹敵する。

一方、ユナイテッドはB・フェルナンデスとクリスティアーノ・ロナウドのコンディションに依存し、失点はいつの間にか51にも達した。プレミアリーグ発足以降ではクラブワーストを更新するなど、恥の上塗りにさらなる塗装を施している。

前回のコラムでユナイテッドに名門の矜持を期待したが、ロッカールームに一体感がないのだからどうしようもない。負傷のために戦列を離れているエディンソン・カバーニ、ルーク・ショーの復帰も難しく、せめてフレッジだけでも間に合うのか。

地元紙『マンチェスター・イヴニング・ニュース』は、「来シーズンを踏まえ、ハンニバル・メジブリ、アルバロ・フェルナンデス、アレハンドロ・ガルナチョなどの若手を積極的に登用せよ」と訴えていた。

ラングニック監督に従う者は…

ラルフ・ラングニック暫定監督は「少なくとも6~7人。場合によっては10人でも入れ替える」と発言し、選手たちに危機感を芽生えさせたかったのかもしれないが、逆に反発を生んだ。

今シーズン限りで退く彼に従う者は、おそらくいない。毎日、選手と顔を突き合わせる監督ではなく、距離のあるコンサルタント向きだったということだ。

チェルシーは信じられないような事態に巻き込まれながら、まだ瓦解はしていない。トゥヘル監督の「わたしはチェルシーが大好きだ」とのコメントに、心を打たれたサポーターが数多くいるという。

ユナイテッドは勝ち目が薄い。心が荒んでいてはサポーターの共感を得られず、彼らが共に闘ってくれるはずがない。

「俺が現役だったころはブライアン・ロブソン、ガリー・パリスター、デイヴィッド・ベッカム、ライアン・ギグスなどの素晴らしい仲間たちがいて、つねに勝てるわけじゃなかったけれど、ユナイテッドにすべてを捧げて闘った。気を抜くとプレーする機会を失うからね」

「ところがいまは、気を抜いてもピッチに立てるし、ユナイテッドから出ていこうとする選手も増えてきた。そんなヤツらを、だれが支持するっていうんだよ」

1998-99シーズン、ユナイテッドが “トレブル” を達成した当時のキャプテンで、闘将の異名をほしいままにしたロイ・キーンの指摘が多くの共感を呼んでいる。

プライドすら持てないヤツは、とっとといなくなりやがれ。目障りだ!

文・ 粕谷秀樹

1994年、日本スポーツ企画出版社刊の『ワールドサッカーダイジェスト』編集長に就任。その後、同社の編集局次長を務め、01年に独立。以降、プレミアリーグやチャンピオンズリーグ、情報番組、さらに月平均15本のコラムでも、エッジの利いた発信を続ける。東京・下北沢生まれ。

粕谷秀樹のNOT忖度

配信情報

プレミアリーグ第37節
マンチェスター・U対チェルシー

  • 配信: DAZN
  • 配信開始:4月29日(金)3時45分
  • 解説:林陵平 実況:野村明弘
  • 会場:オールド・トラッフォード

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