最終予選が始まって3試合で1勝2敗。首位のサウジアラビア、2位のオーストラリアともに3連勝で勝点9を手にしている状況を考えれば、どうしてもこの試合では勝利が欲しかった。
そんな中、この重要な一戦に向けて森保一監督は、最終予選で初めてシステムを変更。守田英正と田中碧をインサイドハーフに組み込む、「4-3-3」のシステムで試合に臨んだ。
厳しい状況の中でのシステム変更はどちらにも転ぶ可能性があったが、今回の采配は見事な結果を生む。立ち上がりからマンツーマン気味のプレスで相手のビルドアップを封じれば、守田と田中が安定したボール捌きでポゼッション時間を増やし、少しずつ相手の陣地へと進入していく。
そして、迎えた8分だった。左サイドで守田のパスを受けた南野拓実が巧みにボールキープすると、逆サイドへクロス。ここでフリーになっていた田中が冷静なコントロールから右足を振り抜くと、ボールはゴール左へと決まり、日本が大きな先制点を奪うことに成功した。
リードを奪った日本は、巧みにボールを動かしながらゲームをコントロール。単純なミスからポストに当てられるショートカウンターを浴びたが、それ以外はうまく時間を進めながら前半を1-0で折り返した。
後半も同様の展開で推移する中、試合が動いたのは67分だった。相手の素早い攻撃にディフェンスのバランスが崩れると、空いたスペースを使われて中央がフリーに。これに守田が戻って対処するもPKを取られてしまう。結果的にVAR判定の末、FKとなったが、これをフルスティッチに直接決められて同点に追いつかれた。
試合が振り出しになってからは互いに追加点を狙う展開に。日本は伊東純也や遠藤航、浅野拓磨らがゴールを襲うも、オーストラリアの守護神であるライアンがファインセーブを連発。なかなか勝ち越し点を奪えない。
このまま終わるのか、そう思われた86分だった。左サイドでうまくボールを引き出した浅野がシュートを放つと、ライアンが触ったボールは右ポストに直撃。ルーズボールを回収しに来たべヒッチが自陣のゴールに押し込んでしまいオウンゴール。日本に勝ち越し点がもたらされた。
終盤は相手の攻撃を抑えて試合終了。負けが許されない一戦で大きな勝利を手にした。
W杯アジア最終予選 日本代表戦|試合日程・配信/放送予定
関連コンテンツ
10月17日(日)『やべっちスタジアム #44』
第4節オーストラリア戦の「裏チャンネル」で解説を担当する中村憲剛氏が試合を振り返って、勝負の2連戦を終えた日本代表をどう見たか。また2試合ともアウェーでの戦いとなる11月のベトナム戦、オマーン戦に向けた提言は? (主な出演者:矢部浩之氏、中村憲剛氏)
DAZNについて
DAZNなら好きなスポーツをいつでも、どこでもライブ中継&見逃し配信!今すぐ下の記事をチェックしよう。