U-24日本代表対U-24スペイン代表の見どころ
東京五輪男子サッカーも4強が出揃い、佳境を迎えている。メダル獲得まであと一歩のところまで迫っているU-24日本代表は3日、日本サッカー界の新たな歴史を作るべく、U-24スペイン代表との準決勝に臨む。
グループAを全勝で勝ち上がってきた日本は、31日にU-24ニュージーランド代表と準々決勝で対戦。相手の硬い守備をなかなか崩せずにスコアレスのまま延長に突入するが、120分間でも勝負の決着はつかずにPK戦までもつれる激闘に。GK谷晃生が二人目のPKストップを成功し、流れを引き寄せると、FW上田綺世、DF板倉滉、DF中山雄太、そしてDF吉田麻也とキッカー全員が大舞台にも落ち着いてPKを成功させてニュージーランドを撃破。苦しみながらも2012年ロンドン五輪以来の準決勝に勝ち上がりを決めている。
今大会初めて不発に終わった準々決勝。相手が強豪とは言え、悲願の決勝進出を果たすためにゴールは必要不可欠。その上でやはり国民から大きな期待がかかるのは、MF久保建英とMF堂安律の二人だ。特に東京五輪大会直前のスペインと親善試合では、久保のクロスを堂安が左足でネットに突き刺している。日本のダブルエースは再び、スペイン相手に牙をむく存在となれるか注目だ。
またニュージーランド戦を出場停止となっているオーバーエイジのDF酒井宏樹が復帰できることは心強いが、DF冨安健洋が累積警告で出場停止。スペインの緻密な攻撃に主導権を握られる時間が多くなることが予想される中、グループステージ第2戦目以来の先発復帰の可能性が高い板倉には、これまで同様に安定した働きぶりを期待したい。
対するスペインは、1勝2分の無敗でグループCを首位通過。U-24コートジボワール代表と対戦した準々決勝は、後半アディショナルタイムに勝ち越しを許す危機的な状況からFWラファ・ミル(ウォルヴァーハンプトン)の起死回生となる同点ゴールで追いつき、敗退の危機から救うと、延長戦では、FWミケル・オヤルサバル(レアル・ソシエダ)がPKを沈めて逆転、ラファ・ミルがハットトリックとなる2得点を加点して3ゴールと攻撃陣が爆発。力の差を見せつけてベスト4へと勝ち進んでいる。
東京五輪に参加していたU-24フランス代表やU-24ドイツ代表と比べてもスペインからは、金メダルへの本気度が伺えている。欧州トップクラブで主力が数多く参加しており、今夏にマンチェスター・シティからバルセロナに移籍したDFエリック・ガルシア、バルセロナの新星・MFペドリ、ユーロでブレイクしたライプツィヒのFWダニ・オルモら6名がユーロ2020のスペイン代表にも選出されていたメンバーが揃う。大会屈指とも言える陣容を要するスペインを破ってこそ、メダル獲得に相応しい。
東京五輪大会前の7月に親善試合を戦っている。1-1の痛み分けとなって以来の再戦となるが、その時とはモチベーションも緊張感もまた異なる。その中で日本は、スペインの赤き壁を超えられるか。史上初の決勝進出を懸けて3日20時から運命の一戦に挑む。
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