今回は、J2第26節岡山対大宮の67分をピックアップし、議論が繰り広げられた。
岡山が1点リードで迎えた大宮のチャンスシーン。FWイバのポストプレーからFW中野誠也がシュートを放ち、そのこぼれ球に反応したFW河田篤秀がネットを揺らすが、主審の笛が鳴ってこれはノーゴール。映像を確認するとGKがこぼれ球に手を伸ばしており、ボールを押さえているようにも見えるが、そのタイミングは河田のシュートとほぼ同時。明らかにどちらが先に触っているのか微妙な判定でもあった。
まず、どのようなケースでGKがボールを保持しているとみなされるのか。競技規則上には、こう記されている。
■GKがホールを保持しているとみなされる条件
1.ボールをGKが両手で持っている時
2.ボールがGKの手と他のもの(グラウンドや自分の体など)との間にある時
3.ボールに手や腕のいずれかの部分で触れている時。ただしボールがGKから跳ね返った場合やGKがセーブした場合は除く。
今回の場合は、上記2に該当したことでGKがボールを保持している条件に適用され、ファウルという判断に至っている。
果たしてファウルが妥当だったのか。平畠氏は、「河田選手のゴールの決まり方がスパンと決まっているじゃないですか。だからもしかしたら少し手とピッチとの間が離れていて、浮いていたのかなという印象もある。だからもしかしたらゴールという判定もあり得るのかなと思って見ていました」と見解を述べる。
一方で原氏は、「どっちとも取れるけど…」と言及しつつも、「他のもの(グラウンド)との間に手をやったのが一瞬速かったようにも見えるかな」と両者の間で意見が分かれる。
その上で奥谷氏は、こう説明する。前提として「どっちでも取れるシーンだったと思います」と言及しつつも、「ただレフェリーがノーマルスピードでGKが一瞬早く押さえたという判断でゴールを認めても納得できるシーンではありましたけど、よく笛を吹いたなと」と主審目線での見解を述べた。
ただ大宮がゴールを取り消されたのは、これがこの試合で2度目。48分にもDFとの体同士の競り合いの末、技ありシュートを河田が仕留めていたものの、微妙な判定でノーゴールに。大宮サイドからすれば、その背景も踏まえると2度目の取り消しへの不服はより一層大きくなっていた。
一度目に取り消されたシーンは、奥谷氏も「皆さんと一緒でファウルには見えませんでした。レフェリー目線で言うと、DFとFWの接点のところでどこからレフェリーが見ていたのか。おそらくDFが不自然な倒れ方をしたと判断して引っ張ったと見えたではないか」と推測。また、「ボールに近づくというよりは(2,3mほど)もう少し角度をとって接点を見にいくことを心がけた方が良かったと思います」と主審の立ち位置にも言及した。
特に一度目の取り消されたシーンは、「ゴール前での力強さの勝負。人間対人間の力強さの勝負もサッカーの面白さじゃないですか。あのあたりはよく見ていただけたらと思うし、僕はファウルはなかったように見えましたけどね」と平畠氏は見解を示している。
どのような題材を取り上げ、議論を繰り広げていくのか。今後のJリーグジャッジリプレイに注目したい。
Jリーグジャッジリプレイ
- 配信:DAZN
- 配信日:毎週火曜日
- MC:桑原学
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