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【2021のヒーローを探せ】目指すは日本最高のSB!FC東京で台頭するバングーナガンデ佳史扶が語る成長のサイクル | Jリーグ

【2021のヒーローを探せ】目指すは日本最高のSB!FC東京で台頭するバングーナガンデ佳史扶が語る成長のサイクル | JリーグDAZN
【国内サッカー・インタビュー】Jリーグが発表した「2021のヒーローになれ」というキーワードをもとに、今季のJリーグにおけるヒーローを探す、不定期企画。今回は、左SBのレギュラーとして頭角を現し始めているFC東京のDFバングーナガンデ佳史扶にインタビューを実施し、ここまでの歩みに迫った。
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いまFC東京の左サイドが熱い。

今シーズンに入り、小川諒也が日本代表に選ばれると、その背番号6が不在の間に台頭してきたのはプロ2年目のバングーナガンデ佳史扶。JリーグYBCルヴァンカップでノックアウトステージ進出に大きく貢献すると、その後のリーグ戦でもポジションを確保した。

いまでは、日本代表の小川を“押しのけ”、左SBのレギュラーとしてピッチに立ち続けている。

そんな19歳のレフティーがどんな道を歩み、どんな思いを抱きプレーしているのか。東京五輪の裏側でパリ五輪世代のSBに話を聞いた。(取材日:7月27日)

「次も出たい」という欲の高まり

ーーまずは、ずっと気になっていたことを聞かせてください。練習中も試合中も佳史扶選手は先輩方を“さん付け”で呼んでいますが、呼び難くないですか(笑)?

逆に「さん」を付けないで呼ぶことのほうが難しいです(笑)。自然と出てくるのが“さん付け”なんです。たまに呼び捨てのときもありますが、あくまで、自然に呼んでいます(笑)。

ーー小川諒也選手が「礼儀正しい子」と言っている理由が分かった気がします(笑)。それでは、今シーズンのここまでを振り返ってください。リーグ戦6試合、ルヴァンカップ6試合、天皇杯1試合に出場しましたが、この出場数をどう感じていますか?

昨シーズンはベンチ入りしながらも出られない試合が多かったです(※昨季はリーグ戦2試合に出場)。それにルヴァンカップも予選免除で決勝トーナメントからだったので、正直、なかなかチャンスが回ってきませんでした。

今シーズンのルヴァンカップはグループステージからの戦いで長谷川監督からチャンスをもらえました。まだ完全に掴めたとは思っていないですけど、そこでよいアピールができたことがリーグ戦の出場につながったと感じています。

すでに昨シーズンよりも多くの試合に出られていますし、何より、『試合に出ることが1番上手くなる』ということを実感しています。

ーー試合に出る重要性を身をもって感じられているということですね。

2021-08-10-jleague-BangnagandeKashif

試合に出させてもらうことで『次も出たい』という欲が、試合に出られていなかったときよりも強くなっています。

その感覚を味わえているのも、試合に出て成長を感じられているからこそ。だからいまはどん欲さが増していますね。

プレーに好影響を与えるメンタル面の成長

ーー昨季までの積み重ねや準備してきたものが、いまのプレーや結果につながっている手応えはありますか?

高校1年生の冬からトップチームの練習に参加させてもらえるようになり、安間(貴義)さんや(長澤)徹さんに守備やクロスの練習に付き合ってもらっていました。

その当時と比べれば、出来ることは増えてきているし、自分の特徴を練習中から出せるようになってきたという感覚はあります。

例えば、ディエゴさん(ディエゴ・オリヴェイラ)と最初に対峙したときは全く止めることが出来ずに抜かれてばかりでした。それがいまは対応できるようになっています。

東京はJリーグの中でもトップレベルの選手が揃っていて、アダイウトンさんや永井謙佑さんもトップクラスのアタッカーです。

だから、そういう選手たちを練習で止められれば試合で対峙する相手は怖くないですし、『練習でこういう人たちとやれているのだから試合でできない訳がない』と自信を持てました。

ーーいまはすべてのプレーが伸び盛りだと思いますが、その中でも評価してもらえていると感じる部分はどこですか?

守備が安定したことですね。攻撃の部分を評価していただき、トップチームに昇格できたのだと思っていますが、守備が全くできませんでした。

昨シーズンは、守備ができないから攻撃にも出て行けない負のサイクルに陥ってしまっていました。さらに今シーズンのキャンプでは守備を意識し過ぎて自分の特徴が消えかかってしまいました。

そのタイミングで長谷川監督から『失うモノはないからどんどんチャレンジすべきだ。自信を持ってプレーしなさい』と言ってもらえたことがすごく大きかったです。

その言葉をもらってからは、試合の中で守備をしながら攻撃に出て行くタイミングを試すなど、試合を積み重ねていくうちに考えとプレーが合ってきた実感がありました。

ーー自身のレギュラー定着とチーム浮上の時期は重なっており、リーグ戦ではまだ負けを経験していませんね。※J1第23節鳥栖戦(0●1)前にインタビューを実施

サッカー選手はまず結果が1番です。自分のプレーどうこうよりも結果が出ていることが何よりもよいことだと思います。自分が出た試合で勝てていることはすごく嬉しい。

これを続けていきたいということが最大のモチベーションになっています。その中で自分のプレーを反省することができているので、そこはよいサイクルだと思います。

ーー若い選手ならばまずは自分のプレーに集中したいと思っても不思議ではないと思います。

いくら自分がよいプレーをしても、チームが勝たないと意味がないと思っています。勝ってチームが上のレベルに行けば行くほど興味を持ってくれる人は増える。

だから、まずはチームが勝つことが最重要です。その中で自分が出ていれば、必ず観てくれる人はいると思っています。

ーー誰にも聞いて『佳史扶は優しい。そこがよいところでもあり悪いところ』と聞きますが、試合に出るようになってメンタルの成長や変化は感じていますか?

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僕はメンタルによってプレーの質が変わってしまうタイプです。

自分のプレースタイルは積極性やアグレッシブさを売りにしているのに性格的には自発的や積極的にいくようなタイプではなく、そこに“矛盾”を抱えていました。

最初の頃はお客様みたいなプレーをしてしまっていて、J3リーグに出場している時は毎回のように不完全燃焼でした。

でも、『それではダメだ。このままでは上には行けない』と思い、強がりではないですけど、わざと自分を大きく見せてプレーしてみたら上手くいきました。

自分は一度成功すると上手くいくタイプ。ただ、もっともっと積極性を出していかないといけないと思っていますし、プレー同様、メンタルの部分も一緒に成長していきたいです。

父親は元プロボクサー選手

ーーここからは佳史扶選手のことを少し聞かせてください。サッカーを2歳で始めたと聞きましたが、相当早いですよね?

お兄ちゃんの通っていたサッカースクールに混ざってやっていたみたいです。だから、気が付いたらボールを蹴っていました。正直、はっきりとした記憶はないですね(笑)

ーーでは、サッカー選手を目指すのは自然の流れだったんですか?

サッカーは楽しかったけれど、夢は警察官か消防士かヘリコプターの運転士でした。お父さんは消防士になって欲しかったみたいです(笑)

それが小学校高学年で東京のサッカースクールに入ってから真剣にサッカーをやり始め、夢も変わっていきました。

ーーお父さんはどんな方ですか?

お父さんはガーナ籍で元プロボクサーです。カナダでやっていて、引退後に日本に来たので僕はずっと日本で暮らしています。家にボクシング器具があるので、小さい時は教えてもらっていましたね。

ーープロボクサーだったということはアスリートの気持ちが分かるのでお父さんはいろいろとサポートしてくれるのではないですか?

今でも困った時には1番最初に連絡するのはお父さんです。反対に自分がメンタル的に弱っているときは絶対に見抜かれます。そういう時にはすぐに連絡をくれるのでさすがだなと思いますね。

ーーお父さんにかけてもらった言葉で印象に残っているモノはありますか?

いっぱいありますけど、恥ずかしいですね(笑)。でも、『何があっても絶対に家族がいるから大丈夫』とお父さんとお母さんが兄弟全員に小さいときから言ってくれています。

だから、物事の中心にあるのは家族です。お父さんとお母さんの存在が考え方に大きな影響を与えてくれていることは間違いないです。

ーー素晴らしい家族のエピソードありがとうございます!そんな思いを背負ってプレーする佳史扶選手の今後の目標を聞かせてください。

プロサッカー選手になりたいと思ったときからの目標はプレミアリーグでプレーすること。それはいまも変わりません。でも、まずはそのために日本で最高のSBにならないといけないと思っています。

そう考えると、東京には常にトップレベルのSBがいて、そこでスタメンを取れれば日本代表に近づけるとは高校時代から思っていました。いまは目の前に日本代表の小川選手という最高のお手本がいる。左SBとして日本で1番よい環境で練習を出来ていると思っています。

だから、『まだまだ』だと痛感させられることばかりですけど、その差をどれだけ埋められるか。盗めるモノはすべて盗みたい、そして結果を残したい。東京でタイトルを獲りたいですね。

ーー現在は佳史扶選手が左SB、小川選手が右SBで出ていますが、簡単にその座は受け渡せないですね。

まだピッチに立ったのは数試合なので、まだまだこれからだと自分の中では思っています。

試合には絡めるようになってきたけれど、個人としては何も残せていません。

アシストや得点によりこだわっていかないといけないと思っているので、ここからもっともっとチャレンジしていきます。

文・インタビュー 須賀大輔 

1991年生まれ、埼玉県出身。学生時代にサッカー専門新聞『ELGOLAZO』でアルバイトとして経験を積み、2016年からフリーライターとして活動。ELGOLAZOでは柏レイソルと横浜FCの担当記者を経て、現在はFC東京と大宮アルディージャの担当記者を務めている。

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