クオリティは示した。ただ、課題が多く見られた試合だった。
水曜日に開催されたJ2リーグ第9節。西が丘では東京ヴェルディと京都サンガF.C.が相対していた。試合は2-0で京都が勝利。東京Vは押し込む時間帯こそあったが、最後まで得点を奪うことができず連敗を喫した。
この試合、初スタメンでピッチに立ったのがMF石浦大雅だ。2019年に2種登録選手として1試合に出場し、トップチーム昇格を果たした昨年は3試合に出場。今年はさらなる飛躍が期待されている選手の一人である。
京都戦では今季、自身5試合目にして初の先発出場。スタメンを奪取していく上でも重要な一戦だった。
結論を先に言えば、決して満足できる成果を残したとは言えない。ボールを持てば繊細なタッチで相手をかわし、相手の急所を突くようなスルーパスを狙った。だが、周りとの呼吸にズレが生じるなどなかなかチャンスにつながらず、攻撃のタクトを振るうものに求められる“結果”を手にすることはできなかった。
それは本人も認めるところだ。
「個人的には全然スルーパスを通すことができていない。チームも0点で終わってしまったので、ものすごく悔しい試合でした」
それでも光るものを見せたのは確かである。パスの狙いどころやボールの受け方、高い技術力を生かしたプレーにはポテンシャルを感じさせた。多くの課題が残った試合ではあるが、永井秀樹監督も一定の評価を与えつつ、今後への期待を口にした。
「もちろん、まだまだ成長過程で課題はあります。ただ、彼が持っている力をよく出してくれたと思います。あとは、彼しか見えない、通せないラストパスの精度を上げること。決定的な回数を増やす、精度、質を上げていくことですね。彼はさらに成長してくれると思いますし、彼の成長が間違いなくヴェルディのバージョンアップにつながると思っています」
初先発はほろ苦いものとなったかもしれない。ただ、この経験を次に生かせるかは自分次第。今後の歩みがどうなっていくのか楽しみにしたい。
石浦大雅(2001年11月22日生まれ)
年度 | チーム | div | 出場 | 得点 |
2019 | 東京V | J2 | 1 | 0 |
2020 | 東京V | J2 | 3 | 0 |
2021 | 東京V | J2 | 5 | 0 |
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