議論の対象となったのは前半アディショナルタイム、45分+2分のシーンだ。ペナルティーエリア内で味方からの折り返しに反応した札幌の興梠慎三が柏の上島拓己に後方からタックルを受け、ゴール前で倒された。ところが、主審の笛が鳴ることはなく、ノーファウルの判定。その後、VARの介入もなく、ゲームは進んでいった。
映像を見返しても、興梠と上島の間に接触があったことは明らか。平畠氏は「ファウルだと思いましたし、そうでないならば、ファウルでなかった理由を知りたいですね」と率直な意見を口にした。
この一連の流れに対し、深野氏は「興梠選手が前に出てプレーしようとしたことが上島選手の進路を妨害したと見ればノーファウルとした判定も分からなくはない」と主審のジャッジに理解を示した上で「とは言え、あの後ろからのタックルは不用意。100%でないにしてもPKだと思う」と見解を述べた。
2人の話を受け、さらにはっきりと「PK」と断定したのは家本氏。「位置関係で言うと、興梠選手が前、上島選手が後ろで、2人ともボールを保持するために身体を動かしているので、興梠選手は上島選手の動きを邪魔している訳ではない」と状況を整理し、「前後関係になっている状況でのタックルは不用意極まりない判断でリスクがたくさんある。そう考えれば興梠選手の動きは上島選手に悪影響を与えていない。上島選手が興梠選手の足にコンタクトする状況になっているのでPKは間違いない」と理由を説明した。
今回の判定をする上で“ものさし”になるのは、興梠の動きがInitiate(イニシエイト:自ら接触を起こし、ファウルを誘発させるような行為、あるいは、接触が起きる原因を意図的に作る行為)だったかどうか。
プレー映像を見る限り、家本氏と深野氏はInitiate(イニシエイト)はなかったとし、PKの判定が妥当だったと結論。また、両者ともに上島にカードが出るならば「イエローカード」とし、VARが介入しなかった理由として深野氏は「VARで見たものと主審が話したことの絵が一致していたからだと思います」と話した。
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