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紛争で国を追われたピャニッチ、ウクライナ侵攻後初のロシア戦拒否の理由を語る「なぜボスニアが?いま試合をする意味はない」| セリエA

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紛争で国を追われたピャニッチ、ウクライナ侵攻後初のロシア戦拒否の理由を語る「なぜボスニアが?いま試合をする意味はない」| セリエADAZN
【欧州・海外サッカーニュース】今夏からUAE(アラブ首長国連邦)のシャルージャでプレーするボスニア・ヘルツェゴビナ代表MFミラレム・ピャニッチが『DAZN(ダゾーン)』の独占インタビューに応じ、古巣や代表招集拒否などについて語ってくれた。

今夏、レンタル先のベシクタシュからバルセロナに復帰すると、再びスペインを離れてUAEに新天地を求めた32歳のピャニッチ。かつてローマやユヴェントスでプレーした経験を持つボスニア代表MFが『ダゾーン・イタリア』の「Supertele」に出演した。

正解だったセリエAローマ移籍の決断

旧ユーゴスラビアに生まれ、ルクセンブルクで育ったピャニッチは、メスやリヨンなどリーグアンでのプレーを経て、2011夏にローマへ加入した。ボスニア代表FWは当時を振り返った。

「ローマ行きは、僕のキャリアにおいて最も重要な決断だった。最初はイタリア移籍に確信が持てなかったのだが、当時の指揮官ルイス・エンリケらに粘り強く説得されて加入した。振り返ってみれば、キャリアで最高の選択だったと思っている。チームメートは全員、高いレベルの選手たちだったが、残念ながら所属した5年間でタイトルを獲得することはできなかった」

そんなピャニッチは、昨シーズンからジョゼ・モウリーニョが率いる現在のチームを称えた。

「昨シーズン、ローマがUEFAカンファレンスリーグで優勝できたことはとてもうれしく思っている。チームは新たな経営陣の下で安定し、偉業を見せている。情熱的なローマのようなチームをマネージメントできる世界最強監督を呼び寄せることにも成功した。その化学反応がすぐさま結果をもたらしたように思う」

Roma Conference LeagueGetty

黄金期ユーヴェでの勝者としての経験

ピャニッチは2016年、当時セリエAの覇権を握っていたユヴェントスへと移籍。セリエAやコッパ・イタリア、スーペルコッパにおいて優勝を経験した。32歳MFはトリノでのキャリアを回想した。

「ユヴェントス移籍は、僕のキャリアにおいてもう1つの重要なステップになった。僕がタイトルを獲得し始めたのはユーヴェだったし、チャンピオンズリーグ(UCL)決勝の舞台も経験することができたからね。(マッシミリアーノ)アッレグリの下では、選手としてさらに成熟できたように思う」

「また(2019-20シーズンに指揮を執ったマウリツィオ)サッリも偉大な監督だった。僕が在籍した当時は経営陣も完璧だったし、最高の4年間を過ごすことができた。それから移籍を決断したのは、『もう一度挑戦してみたい。またゼロからスタートしてみたい』という思いを抱くようになったからなんだ」

ピャニッチが去ったユヴェントスもまた、第2次アッレグリ体制下で再出発し、再び頂点を目指して歩み出した。元ユーヴェMFは、黄金期を支えたカンピオーネ(王者)たちが退団し、勝者のDNAを失った古巣について自身の見解を示した。

「現在のユヴェントスはかなり批判されているようだが、いつも監督の責任であるわけじゃない。選手たちがもっと責任感を背負うべきだ。アッレグリは非常に有能な指揮官であるのに、批判が度を越している時がある。これからチームとしてバランスを取り戻さなければならないが、選手たちはもっと努力が必要であることを理解しなければならない」

miralem-pjanic-juventus-2019-20(C)Getty Images

なぜボスニアがロシアの最初の対戦相手に?

2008年8月のブルガリア戦でボスニア・ヘルツェゴビナ代表デビューを飾ったピャニッチ。以来、通算107試合に出場18ゴールをマークしてきた32歳MFは、代表チームを巡って複雑な心境を明かしてくれた。

ボスニアは、11月19日にサンクトペテルブルクにおいてロシアと親善試合で対戦することを決定。ロシアにとって2月24日のウクライナ侵攻後、国内で開催する初めての国際親善試合となる。だが1991年に勃発したユーゴスラビア紛争により、故郷から逃れた経験を持つピャニッチはこれに反発。招集拒否を表明した。

「代表のスポーツディレクターから連絡を受け、ロシアと試合の可能性があることを知った。僕は『現時点でこの親善試合をする意味はない』と返事をした。UEFAやFIFAがロシアを除外し、世界全体が今の状況に苦しんでいる。そこでなぜ僕らが最初の対戦相手にならなければならないのか。僕ら自身の中で疑問が生じる上、世界的に見てもボスニアは良い印象を与えることにならないだろう」

「ロシアの選手に対して個人的に嫌悪感を抱いているわけではないが、みんながあの大統領に対立する姿勢を示すことを決めたのだから、僕らも連帯感を示して従うべきだ。試合を受け入れるべきではないし、僕は出場しない。当たり前の決断だ」

Bosnien Herzegowina Pjanic Finnland 24032021Getty Images

ボスニアの同胞ジェコ

最後にピャニッチは、インテルでFWロメル・ルカクの代役を務める同胞のFWエディン・ジェコについて見解を示した。

「エディンはチームの中で違いを作り出せる非常に重要な選手だ。当然だが、先発させた方が彼の能力を最大限に活かせる。もちろん途中出場はどんな選手にとっても難しいことだが、彼のような選手は出場機会、プレー時間を必要とする。現在はルカクが負傷でいないこともあり、エディンが試合に出場しているが、彼は常にチームにとってプラスになる存在だ」

「あらゆるチームでゴールを量産してきた経験があり、信頼できる選手と言える。年を重ねる中でポジション争いは簡単ではないが、エディンは素晴らしい競争者であり、いつでも準備を整えている。出番が巡ってくれば、チームのために戦ってくれる選手だ」

Dzeko impegnato in Viktoria Plzen-Inter di Champions LeagueGetty

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