J1への自動昇格争いが最終局面だ。前節、新潟が6年ぶりのJ1復帰を決めたことで、残す自動昇格の枠は1つのみ。その座を巡って2位の横浜FCと3位の岡山が最後の戦いに挑む。両者の勝点差は「5」。横浜FC圧倒的優位の中で、今節はどんなドラマが待っているだろうか。
横浜FC 対 ツエーゲン金沢（ニッパツ三ツ沢球技場）
残り2試合で勝点を2つほど積み上げることができれば、横浜FCは1年でのJ1復帰を実現できる。ただ、最終節までわからない状況になってしまうと、プレッシャーがよりかかるのは横浜FCであることは間違いない。最終節を待たずして昇格を決定づけるために、今節は重要な大一番となる。
前節、プレーオフ出場圏内を目指す大分トリニータ戦に敗れてしまった横浜FCだが、今節は大分に比べて与し易い相手と言っていい。16位に位置するツエーゲン金沢は、プレーオフ出場圏内に入っていくことが叶わず、残留も決定しているとあって、モチベーションの面で上回れることは確か。そういった相手にしっかりとゴールを積み重ねていくことができれば、昇格を手繰り寄せられるはずだ。
それでも気にしたいのは、いつチームで先制点を奪うことができるか。前節の大分戦もそうだが、相手に先手を奪われると焦りが出てくるのは確実。難しいメンタル状況に持ち込まれる前に得点を奪っていくことが勝利への近道となる。得点ランキングトップのFW小川航基は前節も2ゴールをマーク。エースの活躍が勝利に直結するだけに、小川のパフォーマンスに注目だ。
ファジアーノ岡山 対 ブラウブリッツ秋田（シティライトスタジアム）
逆転でのJ1自動昇格を目指す岡山は、もはや引き分けすら許されない状況だ。目標を掴み取るために必要なのは、まず目の前の残り2試合に勝つこと。その上で横浜FCの結果次第となる。ここで昇格を勝ち取ることができなくても、プレーオフ出場は決まっているだけに気持ち的には楽だが、そのプレーオフにつなげるためにも連勝で奇跡を待ちたい。
勝利が求められる今節の相手は、12位のブラウブリッツ秋田だ。現在3連勝中と勢いに乗る相手は、前節もプレーオフ圏内を目指すジェフユナイテッド千葉を3-0で粉砕。怪我人が戻ってきた万全のメンバーが揃ったチームは、好調を維持したまま今シーズンを締め括ろうとしている。そんな相手に一瞬でも隙を見せると、自分たちからリズムを崩してしまう。しっかりと試合の流れを見つつ、時間を進めていきたい。
J2に参入して14年目で最もJ1に近づいている岡山は、ここからどれだけの底力を見せることができるか。最終ラインでチームを支えるDFヨルディ・バイスらの活躍が鍵を握りそうだ。
昇格決定条件
・横浜FCが勝利
・横浜FCが引き分けor敗戦の場合、岡山が引き分け以下
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