J3は今節からラスト5に突入。J2への2枠の切符をかけた昇格争いを制するのは！？ ｜ Jリーグ

J3はラスト5試合。J2への切符を懸けた昇格争いが激しさを増してきている。

1試合消化が少ない8位の愛媛FCまでに数字上は昇格の可能性が残されている。しかし現在勝ち点50に到達できていない愛媛とAC長野パルセイロはすでに昇格圏にいるチームが勝ち点「60」の大台に乗せていることから今週末にも昇格への道が閉ざされる可能性が高い。さらに5位・カターレ富山と6位・今治FCは、ともに前節を落としたことで厳しい状況に追い込まれている。

一方で上位4チームは、2位と勝ち点「5」差をつける首位・いわきが頭一つ抜け出しているものの、前節の勝利で2位に浮上した藤枝MYFCが「61」、3位に後退した鹿児島ユナイテッドFCが「59」、4位の松本山雅FCが「57」と勝ち点「4」差と大混戦。現実的にはこの上位4チームから昇格を叶える二枠が決まりそうな流れだ。

ただ直近の成績を踏まえると、現在昇格圏にいる上位2チームの強さが際立っている。

前半戦最後の第17節で首位に再浮上したいわきは、後半戦を9勝2分1敗と圧倒的な強さを見せて昇格へのポールポジションをがっちりとキープ。後半戦で唯一の黒星となった第25節・今治戦の後も崩れるどころか、4試合で13得点とゴールを量産し、今年がJ参入初年度のいわきが止まる気配はない。現時点では来季、J2ライセンスを取得できるか発表はないが、このまま問題なく取得できれば、J初年度での昇格がいよいよ現実味を帯びてくる。

また2位に再浮上した藤枝も、後半戦は首位いわきとの直接対決に敗れた1敗のみ。度重なる延期で9月には5連戦というイレギュラーな過密日程を強いられたが、4勝1分けと好成績で乗り越え、10月に入っても松本、富山との直接対決を制し、現在リーグ4連勝中。超・攻撃的なスタイルを掲げながらも、無敗をキープしている9試合は、6つのクリーンシートと守備の安定も光っている。このまま安定した戦いぶりを継続できるかが大きなポイントだろう。

一方で3位・鹿児島ユナイテッドFCと4位・松本山雅は、まだ逆転可能な範疇と言えるが、上位2チームの勢いを踏まえても一つも落とせないというプレッシャーがかかり始めている。特に直近4試合では、互いに2敗を喫しており、1つの黒星が命取りになることを改めて痛感しているところだろう。シーズン序盤から昇格争いをリードしてきた鹿児島は、前節・宮崎に敗れたことで昇格圏から転落し、松本も第26節から第28節の3試合で勝ち点1しか上積みできなかったことで足踏み。ラスト5試合は、一つも落とせないというプレッシャーに打ち勝てるかという己との戦いにもなっていきそうだ。

上位4チーム同士の直接対決はほぼ終えており、残されているのは第32節の鹿児島対いわきの1カードのみ。ここが昇格争いの天王山になりそうだ。また前節、鹿児島に勝利しているテゲバジャーロ宮崎がいわき、藤枝、松本との対戦を残しており、昇格争いのカギを握る存在になりそうだ。宮崎は最終節まで優勝争いを繰り広げたJ初年度とは対照的に2年目は、ここまで12位と苦戦を強いられているが、直近は連勝と調子を上げている。前節同様に上位に対して土をつけることができれば、富山や今治といった大逆転を目指すチームにとっての希望にもなり得る存在だ。

最後にJ2への切符を掴み取り、最後に笑うのはどのチームになるか。ラスト5試合となるJ3からも最後まで目が離せない。

J3 順位表

※第29節終了時点

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