1993年から約15年間にわたってローマのオーナー兼会長を務めたフランコ・センシ氏の後継者として、2008年に会長に就任した娘のロゼッラ・センシ氏が『ダゾーン・イタリア』の「Kick off」に登場。CEO時代を含めた2011年までの在任期間を振り返り、思い出話などを語ってくれた。
ローマでの最高の瞬間は、ローマの王子様ことフランチェスコ・トッティ氏や元日本代表の中田英寿氏らを擁したファビオ・カペッロ指揮下でスクデットを獲得した2001年6月17日だったと明かすセンシ氏。「私は3年間にわたってローマの会長を務めたが、センシ一族はローマのDNAを持っている。ローマは今も私たちの心の中にあり、離れることはない」とローマ愛を熱弁した。
昨夏にジョゼ・モウリーニョが指揮官に就任すると、UEFAカンファレンスリーグを制してクラブ史上初のヨーロッパタイトルを手にしたローマ。今夏、パウロ・ディバラもチームに加わり、セリエ第10節を終えて4位と好成績を収める。
「ディバラの獲得もそうだが、モウリーニョや(現オーナーの)フリードキンは、ローマに大きな熱狂を再びもたらしてくれた。しっかりとしたチームを作り上げ、継続性を示していくことが重要と言える」
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デ・ロッシへ届いた102億円オファー
続いて元ローマ会長は移籍話を振り返り、“拒否した高額のオファー”としてチェルシーからダニエレ・デ・ロッシに舞い込んだ約7000万ユーロ(約102億円)のオファーを挙げた。
「デ・ロッシは売却すべきではなかった上、私自身も売却を望んでいなかった。金銭的にクラブの利益になったかもしれないが、確実に技術面ではそうではなかった。したがってオファーは拒否した」
そんなデ・ロッシは、セリエBスパルの指揮官に就任し、指導者としてのキャリアを歩み出した。センシ元会長が選手時代のデ・ロッシを振り返った。
「ダニエレは非常に決断力があり、真面目で寛大な心を持ち、さらに自身が何を求めているのかを理解している人物と言える。何度もリーグ戦を2位で終えてスクデットをかすめ、UCLの舞台で戦うなどしたことは平凡なことではない。ローマが継続的に結果を残していたあの時期、フランチェスコとともにチームを大きく支えてくれた」
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トッティは絶対的に重要
一方、ローマにおける最高の補強は「トッティ」であったと語る元会長。現在、若手発掘に従事する元ローマのバンディエラのディレクターとしての可能性について見解を示したほか、サッカー界におけるトッティの重要性を説いた。
「フランチェスコ・トッティのディレクターとしてのローマ復帰は、現オーナーに尋ねるべきだろう。だが私は、フランチェスコがディレクターに向いているとずっと思っていた。実際、私が最後にオファーした契約書もディレクターとしてのものだった」
「フランチェスコは、カルチョにおいて絶対的に重要な人物だと思っている。プロ選手や王者になることを目指してサッカーをプレーし始めた子どもたちにとって夢であり、実現不可能ではない目標であり、そのすべての象徴と言える」
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元ローマ指揮官スパレッティ
日本時間24日に予定されているセリエA第11節において、ジョゼ・モウリーニョ率いるローマは、スタディオ・オリンピコに元ローマ指揮官のルチアーノ・スパレッティが指揮を執るナポリを迎える。センシ元会長は、スパレッティ指揮下の2005~2009年を振り返りつつ、現在セリエA首位を走るナポリに見解を示した。
「第一次スパレッティ体制では、ローマが10連勝の成績を残し、クラブだけでなく、誰もが熱狂した。その後、スパレッティは辞任を選択して別々の道を歩むことになったが、あのチームは見ていても美しく、満足できるチームだった。今シーズンのナポリは良いパフォーマンスを見せているが、まだどのチームもスクデットの本命とは言えない。ビッグクラブの間で大きな力の差がなく、非常に拮抗したリーグ戦となっている」
放送・配信予定
- ローマ vs ナポリ
- 配信:DAZN
- キックオフ:2022年10月24日(月)日本時間3:45
- 実況:河村太朗
- 会場:スタディオ・オリンピコ
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