前節のスペツィア戦では1-1で迎えた89分、FWオリヴィエ・ジルーの劇的な勝ち越し弾で辛くも勝利を手にした2位ミラン。ユニフォームを脱いで2枚目の警告を受けた36歳のフランス人FWや累積のDFテオ・エルナンデスが不在となる中、日本時間9日、18位クレモネーゼとの敵地での一戦に臨んだ。
だがミランが放ったシュート16本のうち枠内シュートはわずか5本。前線の決定力に欠け、引いて守る相手のゴールをこじ開けることはできず、未だセリエA未勝利の昇格組を相手にスコアレスドローに終わった。指揮官のステファノ・ピオリは、チームのパフォーマンスを分析した。
「確かにもっとできることがあったはずだ。前半はまずまずだったが、後半はミランのレベルにふさわしくないものだった。もっと技術レベルで正確なプレーをし、もっと動いてチャンスを作り出すべきだったが、相手の脅威となるような攻撃ができなかった」
「クレモネーゼは守備的な試合をし、スペースがほとんどなかったとはいえ、我々のクオリティがあれば、もっとできたはずだった。こうした試合はすぐに決めておかないと、難しくなってしまう。我々の実力からしたら、作り出したチャンスが少なすぎた」
精彩を欠いた途中出場組レオン&デ・ケーテラーレ
ピオリ指揮下の左サイドにおいて躍動を見せてきたFWラファエウ・レオン。だがクレモネーゼ戦では、60分から途中出場したものの、幾度となくボールを失ってチャンスを逃すなど精彩を欠いたプレーが見られた。ミラン指揮官はチーム全体のプレーを振り返りつつ、23歳FWを擁護した。
「後半、チームはスピードと流動性を失ったように見えた。スペースがほとんどなく、攻撃陣がいつものようにデュエルで勝利を収めるのに苦戦していた。そうなると決定機を作り出すのは難しくなる。ボール奪取は上手く行ったが、クオリティやきらめき、動きが足りなかった。相手に上手くマークされてしまっていたので、非保持の際にもっと明確な動きをして打開策を見つけるべきだった」
「レオン1人に頼るのは間違っている。チームとして上手く取り組めば、勝利を収めることができるものだ。選手個人は良い日もあれば、悪い日もある。チームがらしくないパフォーマンスを見せたからといって、誰か1人のせいにすることはできない」
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今夏、ミランが高額な移籍金を投資して獲得した21歳のFWシャルレ・デ・ケーテラーレは、74分にMFブライム・ディアスに代わってピッチに立ったが、好機で足を滑らせるなど期待されたパフォーマンスを示すことができなかった。
「今日に関しては、デ・ケーテラーレだけでなく、全員がもっと努力するべきだった。いまは彼の移籍金のことは忘れておこう。私も含めて全員がもっと努力すべきだったということを、今後、より良いパフォーマンスを見せるためのモチベーションにしていきたい。我々ならよりスピードがあり、よりクオリティの高く、相手の脅威となるカルチョができるはずだ」
同節において、無敗の首位ナポリはエンポリに2-0と勝利。リーグ戦2連覇を目指すミランとの差は8ポイントに広がり、独走態勢に入った。
「ナポリには賛辞を贈りたい。だが8ポイント差はかなり大きく、我々にとってうれしいわけがない。ただ、次戦において勝利を収めるチャンスはある上、長い中断期間でチームを立て直すこともできる。リーグ戦は長く、ポイント獲得のチャンスは残されている。だが当然、8ポイント差になることは望んでいなかった」
ハイライト
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