川崎Fがチャンスを迎えたシーンだ。
79分、MF橘田健人とパス交換したMFマルシーニョが小林悠にパス。ターンしたところで転倒してホイッスルが鳴ると、主審はDF小林友希のファウルをとってFKを川崎Fに与えた。ただ、その後、VARが介入してオンフィールドレビューを行うことに。リプレイで見ると、小林悠の左足と小林友希の左足の接触はペナルティーエリアの中で起きており、これをファウルとするならPKになる。だが、よく見ると、この接触は小林悠が小林友希のシューズの紐を踏んだことで引っかかって転倒したようにも見える。これがPKで妥当だったのか議論が行われた。
この事象に対してまず家本氏は、「もし仮にはっきりと明白な間違いだとVARが思った上でオンフィールドレビューをさせたなら別のアングルが出てくると思います」と主張。続けて、「この場合、ペナの横側の引きのアングルともう一個違うアングルを見せているが、ゴール裏側からのアングルが出てきていないことを考えると、あくまでもコンタクトのポイントが中か外か。手のコンタクトと足のコンタクトのどちらを取ったのかというのがあって、このアングルを見せていると思います」と述べた。
この説明を聞いた上で、ファウルについて意見を求められた平畠氏は「最初の印象はファウルだなと思いましたし、PKだと思った」と語りつつ、「見れば見るほどどっちかなと迷宮に入ってしまう感じ」と苦笑いした。
続いて高木氏は「ひょっとしたらディフェンスのグッと行く強さが取られても仕方ないかなと、そこまでの背景を見てもそう思う」とファウルに近いと自身の意見を口にした。
二人の意見を聞いた上で家本氏は、「個人的にはノーファウルかな」と主張。その理由を解説した。
「この場面はレフェリーの判断とテクノロジーを使った確認はガイドライン通りで特に違和感はない。ただし、小林友希選手の左足の動きがあまりにも不自然。左足で小林悠選手がトラップして、小林友希選手の方に左足を持っていく。その時点で小林友希の左足は地面について小林悠選手に向けられていない。問題は誰が起こしたかというと、小林悠選手が事の始まりと考えるのが妥当。おそらくスパイクに紐が引っかかった動きをするのは不可抗力ですし、それは小林友希選手にとってはたまったものではない。それは反則とするのは厳しいと見えるのでPKではないという選択肢もできる」
ただし、VARは厳密性を求めないというガイドラインになっているため、家本氏は「現場のレフェリーたちの判断が間違い、妥当ではないとは言い切れない。この辺が現代フットボールの難しいところだなと思っている」と見解を示している。
今回はアクシデントと捉えるかどうかを含め、レフェリー間でも議論の一つになりそうな事象のようだ。
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