2010年夏に母国ブラジルのサンパウロからラツィオに移籍し、セリエAに上陸したエルナネス氏。プロフェータ(預言者)の愛称で親しまれ、インテルやユヴェントスなどイタリアのビッグクラブを渡り歩いた元ブラジル代表MFが『ダゾーン・イタリア』の「Kick off」に出演して語ってくれた。
エルナネス氏の古巣であるラツィオとユヴェントスは、今週末のセリエA第15節においてアリアンツスタジアムで激突する。まずは、そんな両チームに対する特別な思い入れを明かしてくれた。
「心に残るイタリアのクラブ? 私のハートはラツィオにあるが、メンタリティはユヴェントスだ。勝利のために努力し、ただ勝つことが求められていたユヴェントスのメンタリティや環境は大好きだった。だが私の心はローマの地にある」
躍進を見せるラツィオ
エルナネス氏が3年半を過ごしたラツィオは今シーズン、マウリツィオ・サッリ指揮下でローマダービーを制するなど好成績を収めており、セリエA14試合を終えて2位につける。
「今シーズンのラツィオは美しい。選手たちがダービー前半のようなインテンシティを維持することができれば、スクデットとは言わなくとも、本当に2、3位を競えるはずだ。ラツィオは技術があり、パーソナリティもあるが、インテンシティの面で継続性を示すことができるかに注目したい」
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7年前のようなユーヴェの大逆転劇は?
2015年夏から1年半にわたってユヴェントスで過ごしたエルナネス。マッシミリアーノ・アッレグリの指揮下の2015-16シーズン、ユヴェントスは序盤戦の遅れから挽回し、大逆転劇でスクデットを制した。今シーズンも成績不振から指揮官の解任論まで囁かれたユーヴェだが、7年前のような盛り返しは期待できるのだろうか。
「今年は2015-16シーズンとは異なる。あの頃のチームは、すでに優勝経験がある成熟したチームで、優勝への道のりを知っていた。だが今年のチームは再建中で若手が多い。直近の試合でゴールを決めたのも、かなり若い選手たちだった。だが実績と伝統のあるユーヴェが動き始めれば、周囲は恐れを抱くはずだ」
「人生もそうだが、カルチョは輝かしい時ばかりではない。物事が上手く行くには、無数の要素がかみ合わなければならない。だが現在のアッレグリは、私が指導を受けた時よりも経験値を蓄え、より強い指揮官になっている」
「アッレグリはいまでも、私が指導を受けた中で最強指揮官の1人だ。スクデットを語るのはまだ早いが、中断期間明けには、(ポール)ポグバらも戻ってきて、さらに強いチームになる。ラツィオ戦に勝利すれば、ナポリの対抗馬として重要なメッセージを発信できるだろう」
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未来のユーヴェの顔
続いてユーヴェOBは、エースのドゥシャン・ヴラホヴィッチの離脱が続く中、代役候補となる22歳モイーズ・キーンや19歳ファビオ・ミレッティらについて問われると、“新マルキージオ”として注目を集めるトリノ出身の生え抜きMFを推した。
「ヴラホヴィッチの代役として先発させるならキーンか? 私はミレッティの方が好きだ。キーンは後半から投入すべき選手で、前線にスペースがある時にカウンターなどで活きる。だから先発させるならミレッティだろう」
「ファジョーリも好きだが、特にミレッティはパーソナリティを持っており、シーズン開幕から良いプレーを見せている。ある程度、継続してパフォーマンスを示しており、(クラウディオ)マルキージオとの比較は間違っていない。若くてパーソナリティ、技術があり、中身もある。好きな選手だ。まさにユーヴェの顔だね」
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放送・配信予定
- ユヴェントス vs ラツィオ
- 配信:DAZN
- キックオフ:2022年11月14日(月)日本時間04:45
- 実況:河村太朗
- 会場:アリアンツスタジアム
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