13日、各地でJ3とJ1参入プレーオフ決定戦の試合が行われた。
13時5分に運命のキックオフを迎えたJ1・16位の京都サンガとJ2・4位のロアッソ熊本のJ1参入プレーオフ決定戦は、立ち上がりから手に汗握る対決となった。
両チームともに攻守の切り替えが速く自分たちのスタイルを持っている中で段々と熊本がボールを持つ時間を長くしていくが、京都もマイボールになれば無駄なくシンプルにゴール方向にボールを運び応戦。なかなか均衡が崩れない時間帯が続いた。その中、ようやくスコアが動いたのは前半も終盤に差し掛かったところの38分。直前に熊本がチャンスを作るも決め切れなかったその直後の攻撃で京都が先制に成功する。松田天馬のラストパスを相手が先に触るがこぼれたところを見逃さなかった豊川雄太が流し込み、大きな1点を手にした。
引き分けでも残留が決まる京都は1点のアドバンテージを持ったまま後半をスタートさせ、圧倒的に優位な立場で時計の針を進めていく。それでも勝負を決める2点目を奪えずにいると68分に形勢が逆転する。河原創のCKにイヨハ・理・ヘンリーが頭で合わせ同点。熊本がスコアを振り出しに戻し、一気に逆転への機運を高めた。
そこからは勝たないとJ1昇格をつかめない熊本と引き分けでもJ1残留が決まる京都と、それぞれの立場でゲームプランを考えながら交代カードも切り刻々と時間は経過。どちらに生まれても大きな価値を持つ1点を目指し両者がぶつかり合った。ただ、なかなかこの試合の“3点目”が生まれることはなく、ついに4分のアディショナルタイムに突入。90＋2分にはCKから熊本が波状攻撃を見せるも、立て続けに放った強烈なシュートは相手のブロックやポストに阻まれ、逆転とはならずに試合終了の笛を聞くことに。最後は執念で守り切った京都がJ1残留を勝ちとり、熊本はあとの一歩のところで涙を呑んだ。
また、今節を含めて残り2節のJ3は7試合が開催され、残りひと枠となったJ2昇格のイスを争う藤枝MYFC、FC今治、鹿児島ユナイテッド、松本山雅、カターレ富山が、それぞれの試合を戦った。
J2に最も近い位置にいる2位の藤枝はホームに福島ユナイテッドを迎えると、前半の内に横山暁之の2ゴールで先制。後半にもダメ押し点を奪い危なげなく勝利を飾った。その一方で3位の松本山雅はテゲバジャーロ宮崎に4失点を喫し大敗した。その他、勝利した鹿児島は勝点上、最終節まで可能性を残したのに対し、今治と富山は完全にその可能性が消滅。来週の最終節を前に、得失点差を考えても藤枝の有利は変わらず、クラブ史上初のJ2昇格に王手をかけた。
■11月13日開催 結果
・J3第33節
藤枝 3-1 福島
今治 3-3 長野
鹿児島 1-0 岐阜
宮崎 4-1 松本
相模原 1-2 いわき
讃岐 0-1 八戸
北九州 1-2 富山
・J1参入PO決定戦
京都 1-1 熊本
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