今年3月に行われたW杯欧州予選プレーオフ準決勝で北マケドニアに敗れ、まさかの2大会連続で出場権を逃したFIFAランキング6位のイタリア。通算4度のW杯優勝を誇る傷心の欧州王者は、カタールで4年に1度のサッカーの祭典が開幕を迎える中、ウィーンでランキング34位オーストリアとの親善試合に臨むと、前半に2点を奪われ、そのまま0-2と敗れた。
年内最終戦を黒星で終えたイタリア代表の主将レオナルド・ボヌッチは、8カ月前にW杯の切符をつかみ損ねた悪夢を忘れられない。オーストリア戦終了後、『Rai』のインタビューで心境を語りつつ、試合を振り返った。
「チームの何人かは、W杯の開幕戦を観戦したようだが、傷口は開いたままだ。だからと言って、過去の出来事を変えることもできない。このイタリア代表が何か重要なものを築き上げることができると自信を持ち、将来を見据えていく必要がある。偉大な未来を築くための土台はある。国際舞台で躍動する準備ができている多くの逸材もいる」
「オーストリア戦の前半はいつもの僕らではなかった。相手が攻撃的に仕掛けてくるのに対し、あまりにも多くのミスを犯してしまった。だがこうした試合はチームの成長につながるはずだ」
続いてインタビューに応じたGKジャンルイジ・ドンナルンマも、カタールW杯を外部から見守らなければならない現状に、つらい胸の内を明かした。
「W杯開幕戦があったから集中力を欠いたかって? 言い訳にはできないが、何らかの影響はあった。ここへやって来て、他の選手たちがカタールでプレーしている姿を見るのはつらい。だが泣いたってしょうがない。僕らは偉大なチームだ。強力な若手選手たちもいて、ベテラン選手たちがそのサポートをしていくことになる。それに監督は現在の状況からどのように抜け出し、前進していくべきかを分かっているはずだ」