イギリスメディア『BBC』は12日、元イングランド代表FWアラン・シアラー氏のコメントを紹介した。
イングランド代表は、FIFAワールドカップ(W杯)カタール2022でアメリカ代表、イラン代表、ウェールズ代表と同居したグループBを1位で突破し、決勝トーナメントに進出。5日に行われたラウンド16ではセネガル代表を3-0で下したが、11日に行われた準々決勝ではフランス代表に1-2で敗れた。
準決勝進出を逃したイングランド代表だったが、今大会をとおして若手選手が躍動するなどの収穫もあった。かつてイングランド代表の名FWとして名を馳せ、現在は『BBC』のコラムニストを務めているシアラー氏は「イングランドには明るい未来がある」と語った。
「2016年にガレス・サウスゲートが就任した時、我々はボロボロで、どこにも行けないような気がしていた。その年のEUROではロイ・ホジソンの下で笑いものにされ(ラウンド16でアイスランド代表に敗戦)、その後サム・アラダイスの退任という恥ずべき事態に直面し(問題発言や選手の移籍に関する架空契約を結ぼうとして、就任後2カ月で解任)、これ以上悪くなりようがないように思えた」
「しかし、サウスゲートの下、チームは主要大会(W杯:2018年大会、今大会/EURO2020)で素晴らしい経験を積んだ。彼が指揮を執ることで、我々は間違いなく正しい方向へ向かっている」
シアラー氏はイングランド代表の若手の中で、最も期待を寄せている選手の名前を挙げた。
「今大会では多くの若手選手が印象に残るプレーを見せてくれたが、なかでも際立っていたのはジュード・ベリンガムだった。彼はまだ19歳だが、試合開始直後から大人びたプレーを見せ、誰に対しても、何に対しても恐れを感じさせないプレーを見せていた。間違いなく、イングランド代表の未来を背負って立つ、楽しみな選手の一人だ」
また、シアラー氏は準々決勝・フランス代表戦の終盤にPKを外したFWハリー・ケインについて「彼がどれだけ傷ついているか、私には分かる」と擁護。自身も現役時代にPKキッカーを務めることが多かったシアラー氏は「ハリーには同情するが、それこそが一流のストライカーの宿命なのだ」とコメントした。