自身、2度目のファイナルへ。その切符を掴むのはメッシか、モドリッチかーー。母国の10番を背負う両雄がカタールW杯準決勝の舞台で激突する。
2006年3月1日、スイスのバーゼルで行われたクロアチアvsアルゼンチンの国際親善試合。この時、二人が初めて代表チームで顔を合わせた。試合は、2-2で迎えた試合終盤にACミランなどで活躍したダリオ・シミッチの劇的な決勝点でクロアチアが3-2で勝利。ただ奇しくもこの一戦は、二人にとってただのテストマッチではない、代表での記念すべきゲームとなっている。
当時20歳だったモドリッチは、このゲームが代表デビュー戦。当時、代表チームを率いていたズラトコ・クラニチャール監督によって先発に抜擢され、84分までプレー。このチャンスを掴んだモドリッチは、この試合を機にメンバー入りを果たした2006年ドイツ大会でW杯初出場。2010年南アフリカ大会だけ出場できなかったものの、2014年ブラジル大会、W杯ファイナリストとなった2018年ロシア大会、そしてカタールW杯が自身にとって4度目のW杯挑戦ーー。2大会連続での決勝まであと”1勝”と迫っている。
一方で当時18歳だったメッシは、この一戦で1点リードを許して迎えた前半4分、カルロス・テベスのゴールをアシストすると、その2分後には自らゴールを決め、代表初ゴールを記録。アルゼンチンの全ゴールに絡む活躍を見せ、新時代を到来を感じさせる一戦となった。その後はモドリッチ同様にドイツ大会でW杯初出場を果たし、それ以降は5大会連続でW杯出場。2014年ブラジル大会ではアルゼンチンを決勝まで導く活躍を見せた。
UEFAチャンピオンズリーグやバロンドールなど数々のタイトルを手にしてきた二人の世界的なスターが、未だ手にすることができていないW杯優勝という称号ーー。その挑戦権を得るために、今宵カタールの地で母国のエースとして火花を散らす。