FIFAワールドカップ(W杯)カタール2022決勝トーナメントにおいて、日本やブラジルをPK戦の末に下して勝ち進んだクロアチアは現地時間13日、準決勝でリオネル・メッシを擁する優勝候補のアルゼンチンと対戦。34分にメッシのPKで先制点を奪われると、その5分後にはフリアン・アルバレスに追加点を奪われて苦しい展開を強いられた。
指揮官のズラトコ・ダリッチは、後半開始からミスラヴ・オルシッチとニコラ・ヴラシッチを、その4分後に、ブラジル戦で同点弾をマークしたブルーノ・ペトコヴィッチを投入して打開を図ったが、アルゼンチンの流れを断ち切ることはできず、69分に3失点目を喫して0-3で敗北。2大会連続での決勝進出を逃した。
そんなクロアチアについて、イタリア紙『Gazzetta dello Sport』は、「ダリッチ監督のチームは一度も試合に入ることができなかった」などと分析。「クロアチアは、以前から指摘されていた攻撃陣の限界を露呈して砕けた。また守備陣も不安定な部分を見せた」と振り返った。
『Corriere dello Sport』は、準々決勝で優勝候補のブラジルを下した躍進を称えつつ、「ブラジルを相手に偉業を成し遂げたが、準決勝で散った」と報道。「フランスに敗れた2018年ロシアW杯から2大会連続での決勝進出の夢は消え失せた」と伝えた。
また『Corriere della Sera』は、チームの要である37歳の主将ルカ・モドリッチに見解を示した。「ラストダンスは、ボール奪取やドリブルをこなしてロック調でスタートしたが、アルゼンチンのPKにつながるシーンでボールを失ったのも彼だった」と指摘。それでも「クロアチアの馬車は、かぼちゃの馬車に戻ってしまったが、主将はサッカー界のプリンスのままであり続ける」と綴り、シンデレラストーリーの終焉を告げつつ、37歳MFへ敬意を示した。