FIFAワールドカップ(W杯)カタール2022では、森保一監督率いる日本代表が“死の組”とされたE組において、優勝国のドイツやスペインを相次いで撃破して世界の注目を浴びた。そんな中、『ダゾーン・イタリア』の解説陣は、過去にセリエAでプレーした日本人選手12人をテーマに語った。
カタールW杯では、インターネットテレビ局『ABEMA』での解説で元日本代表の本田圭佑が話題となったが、ダヴィデ・ベルナルディ記者は、かつてミランで背番号10番を背負った経験を持つ本田について、目を輝かせながら絶賛した。
「セリエAでプレーした日本人選手の中には、“日本のベッカム”がいる。ミラノでプレーした選手だ。ホンダだよ! 私はクラブW杯の準決勝があった際、当時、パチューカでプレーしていた彼にインタビューしたことがあるが、最高に親切だった」
さらにベルナルディ記者は、オランダやオーストラリア、ロシア、ブラジル、アゼルバイジャンやリトアニアなど世界各地でプレーした本田について持論を展開。かつてペルージャやローマなどでプレーした中田英寿氏と同様に“永遠の旅人”であると主張した。
「パチューカでプレーしていたことからも分かるが、ナカタのように“永遠の旅人”のような気質があることが分かる。ミラン時代の同僚の話では、ミラノへ来てから1年が経過しても、開けていない引っ越しの段ボール箱があったというからね」
すると、当初は“日本のベッカム”とのヒントに、ヴェネツィアでプレーした名波浩氏を連想していたステファノ・ボルギ記者も「それを聞くと、私もホンダに親近感が湧くよ」と語った。
イタリアの記者から見た日本人選手たち
また1994年にジェノアへ移籍し、セリエA初の日本人選手となった三浦知良にも言及。ベルナルディ記者は「日本代表監督(森保一)の1歳年上で現在も現役でプレーしている」と驚きを示した。
さらにローマでスクデットを獲得した中田氏については「世界レベルで最も有名な選手」だったと振り返ったほか、レッジーナで活躍した中村俊輔氏については「私が一番熱狂した日本人選手だった」と告白。魔法の左足に魅了されていたことを明かした。
続いてベルナルディ記者は、若くしてカターニアに移籍した森本貴幸についても持論を展開。「彼は坊主頭の見た目で、真の実力が過小評価されていたのではないかと思う。カターニアでのプレーは悪くなかった」と主張した。
最後にボルギ記者は、トリノのプレシーズンのカップ戦における大黒将司氏のエピソードを披露。「オオグロが最後のPKを決めて勝利へ導き、うれしそうに優勝カップを掲げてピッチを歩き回っていたのを覚えているよ」と明かした。
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