19日に行われたFIFAワールドカップ(W杯)カタール2022の決勝・アルゼンチン代表戦において、フランス代表FWキリアン・エムバペがチームを鼓舞するスピーチを行っていたことが明らかとなった。フランスの民間テレビ局『TF1』が20日に放送したドキュメンタリー番組『Merci les Bleus』の内容を、フランスメディア『RMCスポーツ』が21日付けで伝えている。
決勝に臨んだフランス代表は、前半のうちにアルゼンチン代表に2ゴールを献上。シュート0本という内容でハーフタイムを迎えた。ロッカールームに戻った選手たちを映し出していた『Merci les Bleus』には、エムバペがチームメイトに檄を飛ばす様子が記録されていたようだ。
23歳のエムバペ(20日に24歳となった)は「これはW杯の決勝なんだぞ。一生に一度の試合だ」と、チームメイトの奮起を促すスピーチを始めた。
「ピッチに戻ってまた愚かなプレーをするのか? それとも、強さを発揮してデュエルを挑み、何かを成し遂げるのか? 彼ら(アルゼンチン代表)は2ゴールを決め、俺たちは2ゴールを失っている。でも、俺たちは巻き返すことができるぞ! みんな、4年に一度の戦いとはこういうものなんだ」
若きエースの言葉を受けて、37歳のベテランGKスティーヴ・マンダンダもチームメイトを叱咤する。
「0-2だ。俺たちは現時点で負けているけど、望むところじゃないか。試合をひっくり返すというのは、誰もが一度はやったことがあるはずだ。そして、それは可能なんだ。でも、みんなが今とは異なる意識でピッチに出ないといけないんだぞ。やるしかないだろ! このために何でもしてきたんだ!」
ディディエ・デシャン監督は「動揺することなく、みんなに言っておこう。何が間違っているか分かるか? 我々はW杯の決勝を戦っているんだ。そして、我々はやるべきことをやっていない」と、選手たちに語りかけた。最初は落ち着いた口調で話していた指揮官だったが、次第にヒートアップ。最終的には、ロッカールーム中央のテーブルを力いっぱい叩いていた。
「ハーフタイムにはあまり良い気分ではなかったんだ。不機嫌だったし、お陰で指を怪我してしまった」
試合後、デシャン監督はテーブルを叩いた際に手を負傷していたことを明かしている。選手たちが吠え、監督が喝を入れたハーフタイムを経て、フランス代表は後半にエムバペの2ゴールで同点に追いつく。エムバペは延長戦でもゴールを決め、ハットトリックを達成。最終的にPK戦で力尽き、アルゼンチン代表の後塵を拝したが、頂上決戦の舞台裏では“レ・ブルー”戦士たちの熱いやりとりがあったようだ。
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