現役時代にクレモネーゼやサンプドリア、ユヴェントスやチェルシーなどでプレーし、1996年にはユヴェントスの一員としてUEFAチャンピオンズリーグを制覇したヴィアッリ氏。イタリア代表としても2度のFIFAワールドカップ(W杯)に出場したほか、引退後の2019年からは、サンプドリア時代からの盟友ロベルト・マンチーニ率いるイタリア代表チームの団長を務め、EURO2020優勝を支えた。
しかしすでに2018年11月に『Corriere della Sera』のインタビューにおいて、すい臓がんのため闘病中であることを告白していたヴィアッリ氏。昨年12月14日、治療に専念するために、イタリア代表の職を休職することを発表したが、直後に病状が悪化。ロンドン市内の病院に入院すると、そのまま今月6日、帰らぬ人となった。
セリエAの歴史を刻んだ勝者ジャンルカ・ヴィアッリ
ジャンルカ・ヴィアッリ氏は、故郷のクラブであるクレモネーゼでキャリアを歩み始めると、当時セリエC(イタリア3部)に所属していたクラブをセリエAまで導いた。その後、サンプドリアに移籍したヴィアッリ氏は、マンチーニとともにクラブの黄金期を築き、1990-91シーズンにスクデット獲得。セリエA得点王にも輝いた。
翌1991-92シーズンのUEFAチャンピオンズカップでは準優勝を果たしたほか、8シーズンにわたるジェノヴァでのプレーでコッパ・イタリア優勝を4回経験し、スーペルコッパやUEFAカップウィナーズカップのタイトルも手にしている。
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1992年夏、ユヴェントスへと移籍。4シーズンにわたってプレーし、自身にとって2度目のスクデットを獲得したほか、再びコッパ・イタリアおよびスーペルコッパを制した。また1995-96シーズンに初めてとなるUEFAチャンピオンズリーグのタイトルを獲得した。
イタリア代表では、1986年メキシコW杯に出場したほか、自国開催となった1990年W杯でもプレー。準決勝でアルゼンチンにPK戦の末、敗れたが、3位決定戦ではイングランドを退け、3位の成績を残した。
選手兼監督を務めたチェルシー時代
ヴィアッリ氏は、現役時代の最後の3年間をロンドンで過ごし、1998年2月からはチェルシーの選手兼監督という二足のわらじを履いた。チェルシーでは、UEFAカップウィナーズカップやUEFAスーパーカップなどヨーロッパのタイトルを獲得したほか、FAカップやEFLカップなどイギリス国内の大会で優勝を飾った。
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イタリア代表への復帰とEURO2020制覇
2015年にカルチョの殿堂入りを果たしたヴィアッリ氏は、2019年に旧友のロベルト・マンチーニが率いるイタリア代表の団長としてチームに復帰。EURO2020におけるアッズーリの偉業を支えた。なお、ヴィアッリ氏が最後に公の場に姿を見せたのは、昨年9月4日に故郷クレモーナのスタディオ・ジーニで行われたクレモネーゼ対サッスオーロ戦だった。
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