セリエA再開初戦のサレルニターナ戦での勝利を最後に、公式戦6戦未勝利と成績不振が続いて5位へと転落した王者ミラン。直近の2試合では合計9失点を記録して守備が不安視される中、ステファノ・ピオリは3年間かけて築き上げた自らのチームにメスを入れ、3-5-2のシステムでインテルとの伝統のダービーへ臨んだ。だが34分にコーナーキックから先制点を奪われると、そのまま0-1と敗れた。
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ミランは暫定4位のラツィオやアタランタと38ポイントで並ぶものの、リーグ戦3連敗で6位へと後退したが、指揮官のピオリは、大敗を免れ、一定の収穫があったことを指摘しつつ、試合を振り返った。
「守備面でより安定させることを考えていたので、相手の出方をうかがう形になった。チャンスを与えすぎてしまったかもしれないが、悪い守備ではなかったと思う。ただ、もっとボール保持をするべきだった。前半はチームの重心を上げることができずに難しい試合になってしまった。そして、またしてもセットプレーで準備不足のところを見せてしまったが、チーム全体としては良い仕事ができていたと思う」
「システムの変更自体は難しくなかった。選手たちも確信をもって練習に取り組んでいた。最近、守備面において安定感を示すことができなかったため、システム変更は強い相手との対戦へ向けて正しい選択肢であると考えていた」
「もちろん守備的な試合をしたくはなかった。パス回しができず、相手のプレスをかわすことができなかったことは、我々のミスだ。だが後半は、より攻撃的なプレーを見せられることを示したと思っている」
「システム変更により、自分たちの哲学を変えることに? 監督として状況を明確に把握している。現在のチームには以前のような安定性がない。したがって変化を加えることは正しかった。だからといってすべてを捨てるわけではない」
ミランに何が起きたのか?
続いてピオリは、2トップの採用によりスタメンから外れることになったポルトガル代表FWラファエウ・レオンに言及した。
「レオンは極めて偉大な潜在力を持った選手だ。2トップを採用することでインテルを困難に陥れようとしたが、うまくいかなかった。スタメンに選ばなかったとはいえ、レオンは我々の中心選手だ。練習や準備を振り返る限り、最善の選択だったと考える。レオンに2トップでプレーする特徴はない」
最後にミラン指揮官は、約1カ月にわたって勝利から見放されているチームの現状について自身の見解を示した。
「うまくいかない試合があったことで、自信や確信を失ってしまった。2年間、良い成績を残してきたが、まだそれほど成熟したチームではないために苦しんでいる。またしてもつらい敗戦を喫し、メンタル面でプラスにはならないが、今夜、守備の安定性や注意力、決意を取り戻すことができたと感じている」
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