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明治安田J1リーグ

【動画】横浜FM対広島で永戸はノーファウル→レッド、ベンカリファはファウルでイエロー。2つの空中戦で生まれた差とは | Jリーグジャッジリプレイ

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【動画】横浜FM対広島で永戸はノーファウル→レッド、ベンカリファはファウルでイエロー。2つの空中戦で生まれた差とは | JリーグジャッジリプレイDAZN
【国内サッカー・ニュース】『Jリーグジャッジリプレイ2023 #3』では、明治安田生命J1リーグ第3節から横浜F・マリノス対サンフレッチェ広島の75分のシーンをピックアップし、VAR介入での一発退場が妥当だったのかを議論。今回はジャッジ解説の元国際審判員の家本政明氏と、選手目線のゲストとして元日本代表の坪井慶介氏と安田理大氏が登場し、それぞれの見解を述べた。
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空中戦の中で起きた出来事だ。

広島のGK大迫敬介が右サイドにロングフィードしたボールに対し、DF中野就斗と横浜FMのDF永戸勝也が激しく空中で競り合う。その後に中野が顔を押さえて倒れていたものの、一度はそのままプレーを続行。しかしリプレイ映像を見ると、空中戦を競り合う際に永戸の左肘付近が中野の顔面に当たっていた。そこでVARが介入し、主審はオンフィールドレビューを行った結果、永戸にレッドカードを提示した。

またこの退場劇の比較対象として、65分のシーンも紹介。このシーンも大迫のフィードを空中でFWナッシム ベン カリファとDF畠中槙之輔が競り合った際に、ナッシム ベン カリファの左肘が畠中の顔面を直撃し、主審は流れの中でファウルを取り、イエローカードを提示していた。

片方はノーファウルからVAR介入によって一発退場、もう一つは流れの中でファウルを取った上でイエローカードというジャッジが変わらなかった。この二つの空中戦の場面を比較しながら、永戸の一発退場が妥当だったのか議論が繰り広げられた。

現地でこの試合の解説を務めていた坪井氏は、最初に見た印象は「永戸選手の方はノーファウル、でもベンカリファの方は見てすぐにイエローだと思った」と語る。VAR中にリプレイ映像を見た後も、「正直、DF側の目線としてあまり印象は変わっていない」と主張。その理由に「ボールを純粋にヘティングしにいっているということと落下地点に早く入っていたのが永戸選手だった」という2つのポイントを挙げた。

その上で「ゲームを円滑に進めるという意味でイエローを出す判断でも良かった」とこのジャッジに疑問を呈した坪井氏は、比較対象の場面の方がレッドカードに近かったという見解を述べ、こう理由を続けた。

「ベンカリファ選手のところはへティングの動作に入る前に明らかに腕を相手の顔の方に向けて、そこから競りにいっている。意図的か、意図的ではないかの差は大きいと思う」。

その意見を聞いた上で安田氏も「ベンカリファ選手のやつがイエローならこれもイエローで良かった」と主張。初見では「すごいへティングでちゃんとビデオを見ないとわからないので難しい」と述べ、坪井氏とは対照的に映像を何度か見るうちに「危ないと感じた」と強調。最終的にはイエローカードに値するという見解を示した。

レフェリー視点ではこの2つの場面をどう解釈するのか。ファウルにおける3つの判断基準(不用意・無謀・過剰な力)という3つの項目と照らし合わせた上で、2つのシーンをこう解説した。

「2つとも安全に対しての配慮はないので『不用意』という項目には該当するのでファウルにはなる。次に『無謀』なのかという部分は結果的に助走スピードがある流れの中で腕という硬い部分が当たっているのでイエローカード以上というのは確定する」。

そして3つ目のレッドカードに該当するかの判断基準となる”過剰な力”だったかという点は、「やや永戸選手の方があるように感じる」と見解を示し、その理由をこう解説した。

「腕の場合は肘よりも肩に近い方がパワーは強い。ベンカリファ選手は肘よりも手に近い部分が当たっているが、永戸選手は肘よりも上の部分が当たっているので、そこで力の伝わり方に差が出てくる」。

さらにもう一つの理由として相手に向けられていた肘の角度にも注目し、「永戸選手の方は結果的に(肘が)鋭角なまま顔に当たっている。より力が伝わるのと勢いもあったので、厳密に見ていくと、レッドカードのボーダーになる。逆にベンカリファ選手の方はボーダーにはやや足りない。現場の判断としては妥当感は感じている」と見解を示した。

ただ家本氏は、あくまでも「これは100%レッドカードとは言い切れない。本当にボーダーラインだと思うので、両方ともイエローカードと感じた二人の感覚も理解できる」と強調し、VARが介入したのは「レッドカードのボーダーラインとなり得ると判断した」ため。なので主審が映像を見た結果、「ボーダーラインには感じずにベンカリファ選手との比較を考えた時に、イエローカードにすることもできた」と補足している。

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