2試合が開催されたJ1は、両試合ともに試合終盤にゲームが動いた。
サンフレッチェ広島と柏レイソルの一戦は、お互いに［3-4-2-1］の布陣でのミラーゲームで展開した。そこで主導権を握ったのはホームの広島。攻守で柏を押し込んでゴールを目指した。しかし、フィニッシュの精度を欠き、肝心のゴールだけは奪えないまま時計の針が進んでいった。
それでも、攻め続けた広島に待望の瞬間が訪れたのは82分。ゴール前で満田誠からボールを受けた塩谷司が2人を交わして左足でシュートを打つと、そのボールが相手に当たり、そのままゴールイン。土壇場でこじ開けた。
このゴールが決勝点となり広島は今季初の連勝を達成。9位に浮上した。
もう一つの試合は劇的なドラマが待っていた。
後半にスコアが動いた中で先手を奪ったのはアウェイの湘南ベルマーレ。平岡大陽のラストパスに反応した小野瀬康介が絶妙なトラップから左足を振り抜くと、角度のない位置からのシュートであったが、ニアサイドを射抜き、先制点を奪った。
そのまま後半のアディショナルタイムに突入し、開幕戦以来、湘南が今季2勝目をつかむかと思われた矢先、ホームチームが意地を見せる。9分と表示されたアディショナルタイムの90＋6分に山岸祐也が同点ゴールを叩き込むと、その3分後にも再び山岸が決める。鶴野怜樹の仕掛けから、最後はペナルティーエリアぎりぎりでラストパスを受けると、冷静に右足で流し込み、スタジアムに歓喜の渦を巻き起こした。
J2は10試合が開催され、上位陣が順当に勝点を重ねた。
首位に立っていた町田ゼルビアは、ホーム開幕戦を迎えたモンテディオ山形と対戦。今季の昇格候補にも挙げられる難敵であったが、まったく寄せ付けなかった。前半のうちにエリキの2試合連続ゴールで先制すると、後半の早い時間にもエリキが2点目を奪った。さらに終盤には、荒木駿太が3試合連続ゴールで勝負を決め、4連勝で開幕からの無敗をキープ。首位の座も明け渡さなかった。
その町田を追いかける大分トリニータもホームでジェフユナイテッド千葉を迎え撃つと、高畑奎汰の2ゴールで勝利。勝点13で並び、ピタリと追走している。一方で3連勝中であったブラウブリッツ秋田は今季初の失点を許し、水戸ホーリーホックとホームで引き分け。それでも開幕からの無敗は継続し3位に付けている。
その他の試合では、東京ヴェルディが藤枝MYFCを5得点で一蹴。栃木SCとツエーゲン金沢がホームで今季晴勝利を飾った。
J3は7試合が開催され、開幕から負けなしの松本山雅とFC琉球が1位、2位をキープ。アウェイで長野パルセイロを下した奈良クラブがJリーグ初勝利を手にした。
また、上位直接対決が注目を集めたWEリーグであったが、日テレ・東京ヴェルディベレーザとINAC神戸レオネッサの一戦は、I神戸が先制するも、終盤に東京NBが追い付きドロー決着。両チームの勝点差は『6』で縮まらず、この日のもう1カードで勝利した三菱重工浦和レッズレディースが首位に浮上した。
■3月19日開催 結果
・J1第5節
広島 1-0 柏
福岡 2-1 湘南
・J2第5節
秋田 1-1 水戸
山形 0-3 町田
いわき 1-0 徳島
栃木 2-1 大宮
群馬 1-2 仙台
金沢 5-2 山口
藤枝 0-5 東京V
岡山 2-3 甲府
熊本 0-2 長崎
大分 2-1 千葉
・J3第3節
福島 0-1 宮崎
YS横浜0-3 松本
鳥取 2-3 愛媛
今治 2-2 琉球
長野 0-3 奈良
富山 3-2 北九州
讃岐 1-0 相模原
・WE第11節
東京NB 1-1 I神戸
N相模原 1-3 浦和L
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