東京ヴェルディ 対 大宮アルディージャ の見どころ
立場はやや異なるが、どちらもここからの浮上を目指す両チームが、味の素スタジアムで激突する。4勝1分1敗で2位の東京ヴェルディと3勝3敗で7位の大宮アルディージャ。3連勝中の東京Vが、今季初のアウェイでの勝利を狙う大宮を迎え撃つ。
ホームの東京Vは絶好調だ。首位の町田ゼルビアと並び、6試合を終えて11得点はリーグ最多で1失点はリーグ最少。攻守のバランスがしっかりと保たれており、それが結果にもつながっている。
第4節・徳島ヴォルティス戦は2-0、第５節・藤枝MYFC戦は5-0と得点を量産しアウェイ連勝を飾ると、ホームに帰って来て戦った前節・ロアッソ熊本戦も3-0で勝利。3試合連続複数得点と無失点を貫き、盤石の戦いぶりを見せている。その流れで迎える今節も狙うもちろん勝利であり、連勝を4に伸ばしたい。
その中で注目は、古巣戦を迎える山越康平。第3節・ヴァンフォーレ甲府戦からスタメンに定着するとチームは3勝1分けと負けなしで失点はゼロ。CBとして大きな仕事を果たしているだけでなく、前節・熊本戦ではセットプレーの流れからゴールを決めるなど、状態はよさそうだ。今節も強さと高さを武器とする守備で古巣の前に立ちはだかり、勝利に貢献したい。
大宮は、6試合を終え五分の成績を残しているが、ホームでは3戦全勝の一方、アウェイでは3戦全敗ときれいに対照的な数字が並ぶ。“内弁慶”ぶりを払しょくするためにも、ここで好調な相手を叩き、白星を先行させたい。
チーム状況やスタイルを考えれば、おそらく我慢の時間が多くなるだろうが、それはしっかりと織り込み済み。焦れずに相手の時間を耐えながら、セットプレーやカウンターからゴールに迫りたい。ただ、決してベタ引きで戦うつもりはないだろう。自分たちから仕掛ける守備でゲームの流れを引き寄せられるかがカギを握る。
チャンスは多くないだろうが、前線には3試合連続ゴール中のアンジェロッティがおり、ワンチャンスで仕留めるだけの力は十分に持っている。高い決定力を誇るブラジル人ストライカーにここぞの場面できっちりと仕事をしてもらうためにも、先に失点する展開は避け、じっくりと勝機を探りたい。
他会場のカード
4月1日（土）
13:00 ヴァンフォーレ甲府 vs 清水エスパルス（J2）
4得点の快勝を収めた甲府は3連勝で5位に浮上。リーグ戦で無得点が続いていたFWピーター・ウタカに初ゴールが生まれたことも明るい材料で、FW三平和司と組む前線はこの試合でも相手の脅威となりそうだ。一方、前節敗れた清水は5分1敗で18位に後退。大ブーイングにさらされたホームゲームから中2日で迎える今節、緊急事態を救うヒーローは現れるのか。
14:00 ベガルタ仙台 vs V・ファーレン長崎（J2）
仙台の前節は前半に喫した3失点が重くのしかかり、ツエーゲン金沢に敗戦。ホーム3連敗は絶対に避けたいなか、古巣対戦のMF氣田亮真には2年連続となる“恩返し弾”の期待がかかる。対する長崎はホームで昨年6月以来に勝利し、呪縛から解き放たれた。今季初得点を皮切りにハットトリックの活躍を見せたFWフアンマ・デルガドがチームを3連勝に導けるか注目だ。
14:00 ブラウブリッツ秋田 vs レノファ山口FC（J2）
秋田は2試合連続のドローに終わったものの、今季5度目のクリーンシートで無敗をキープ。山口戦は3連敗中と相性の悪いカードだが、コンパクトな守備から試合の主導権を握りたい。山口は対照的に、直近3試合で11失点と守備の綻びが課題。自陣でのロストから失点する場面も目立つだけに、秋田のプレスをどのようにかいくぐっていくのかが鍵となりそうだ。
14:00 大分トリニータ vs ジュビロ磐田（J2）
前節0-3で敗れた大分は今季初黒星。前後半の立ち上がりに失点して試合を難しくしてしまったことは課題だが、内容は悲観するべきものではなく、今季3戦3勝のホームゲームへ切り替えて臨みたい。対する磐田は今季初の完封勝利を収めた栃木SC戦から中2日。週2試合のペースが続くことでターンオーバーも予想されるなか、良い流れを継続できるか。
4月2日（日）
13:00 ロアッソ熊本 vs 徳島ヴォルティス（J2）
熊本は2試合連続で無得点に終わり2連敗。人数をかけながら敵陣深くまで進入するシーンはあっただけに、その回数を増やしてシュートにつなげていきたい。対する徳島はスコアレスドローで今季初勝利がまたもお預けに。前節はDFエウシーニョ、MF児玉駿斗の投入から流れを一気に引き寄せており、ベニャート・ラバイン監督の起用法にも注目が集まる。
14:00 モンテディオ山形 vs 水戸ホーリーホック（J2）
山形は2度のリードを守れず4連敗。攻撃的なスタイルを標榜しているとはいえ、2試合連続で3失点を喫した守備の整備は急務となっている。アウェイの水戸も前節は4失点で大敗。すべて後半途中からの出場ながら3得点とFW寺沼星文が気を吐く一方、開幕から6試合未勝利が続く。苦しい時期を過ごす両チームだが、勝利で好転のきっかけをつかむことができるか。
14:00 栃木SC vs ザスパクサツ群馬（J2）
ともに前節はJ1からの“降格組”と対戦したが、結果は対照的。栃木がジュビロ磐田に無得点で敗れた一方、群馬はFW佐藤亮の活躍で清水エスパルスに今季初黒星をつけた。静岡でのアウェイゲームから中3日で迎える今季最初の『北関東ダービー』。群馬に勝点3差で先行される栃木にとっては、今後に勢いをつけるためにも勝利が絶対に欲しい一戦となる。
14:00 FC町田ゼルビア vs 藤枝MYFC（J2）
いわきFCとの激戦を制した首位の町田は、クラブ記録に並ぶ5連勝。今季5度目のクリーンシートに加え、途中出場の選手が試合を決めるゴールを奪っており、黒田剛監督の采配も冴え渡っている。対する藤枝は3得点の快勝を収め、連敗を「3」でストップ。ブラウブリッツ秋田戦、東京ヴェルディ戦と堅守の相手には無得点で敗れたが、今度こそ攻撃サッカーの矜持を示したい。
14:00 ツエーゲン金沢 vs ジェフユナイテッド千葉（J2）
前半23分までの3得点で試合を決めた金沢は2連勝。高い位置でのボール奪取からゴールを重ね、複数失点が続く守備面での不安を打ち消すかのような戦いを見せている。対する千葉は前節優位に試合を進めながら、得られた勝点は「1」。2019年から7連勝中と好相性の金沢戦で今季2勝目をつかめるか。昨季まで所属した古巣対決を迎えるDF松田陸にも注目したい。
14:00 ファジアーノ岡山 vs いわきFC（J2）
3試合ぶりの勝点3を目指す岡山のキーマンはFW櫻川ソロモン。引き分けた前節は契約の関係で出場できなかったが、MF佐野航大、FW坂本一彩との開幕節以来となるトライアングルに期待がかかる。前節首位のFC町田ゼルビアに惜敗したいわきは、FW谷村海那に注目。今節も屈強なCBを擁する相手との対戦となるが、前線でボールを収めてチームを助けられるか。
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