小菊昭雄監督が率いるセレッソ大阪は、開幕3試合は未勝利が続いたが、第4節・サガン鳥栖戦(2○1)で今季初白星を飾ると、前節は昨季J1王者の横浜F・マリノスを相手にレオ・セアラの2ゴールで勝利し、リーグ戦では3試合負けなしと調子を上げている。
基本布陣をアンカーを置く[4-3-3]としているC大阪。しかし”小菊セレッソ”は、状況に応じて複数の可変システムを使い分けている。この”可変システム”をクラブOBでもある橋本英郎氏が戦術ボードを使って徹底解剖した。
まずは守備における可変を解説した。守備時は[4-4-2]と[4-1-4-1]の布陣を使い分けるC大阪。前線から最終ラインに規制をかける時には[4-4-2]を、中盤の枚数を増やしてブロックを構える時は[4-1-4-1]と2つの守備陣形を使い分けているのが特長だ。
その中で橋本英郎氏は、「中盤の3人の距離感がうまいことできている」と指摘。その好シーンとして挙げられたのが前節・横浜FM戦、66分のレオ・セアラが抜け出したカウンターの場面だ。横浜FMのビルドアップを外回しに誘導しながら、「中央に入ってきたところで中盤の3人でしっかりと奪い切る。そこから速い攻撃に繋げている」と映像を踏まえて解説した。林氏も「中盤を厚くする時と前線からプレッシャーをかける時のバランスがすごく良い」と言及し、この2つの守備戦術を使い分けられるところが強みとなっている。
一方で攻撃はどうか。ビルドアップ時にアンカーの選手まで下がるパターンでは、最終ラインを3枚でボールを回し、両サイドバックを高い位置まで押し上げる。特によく見られる攻撃パターンを映像とともに紹介し、CBがボールを持っている時に逆サイドのサイドバックまで一気に展開する形を解説した。
この時にポイントとなるのがWG選手の”背後への動き出し”だ。橋本英郎氏は、「(WGにいる選手の)斜めのランニングに相手が釣られる。その瞬間にボールが来るので(サイドバックの)スペースが空く。このランニングが非常に効いている」と指摘。これを受けて林氏も「見えていない選手のフリーランニングがどれだけ有効か。そのランニングによって違う選手がフリーとなる形」と言及している。
もう一つのアンカーが最終ラインまで下がらないパターンでは、中盤3選手が頻繁に”ポジションローテーション”を行う。橋本英郎氏は「お互いのポジションを見ながら、ずっとローテーションを繰り返しながらボールを回す」と解説。その流動的な立ち位置を取る中盤を、林氏は「基本的には4-3-3のベースがあって、アンカーが鈴木徳馬選手なので、そこをブラさずに、そこの選手が前に出た時にはそこの穴埋めをしていく(インサイドハーフの)奥埜(博亮)選手や香川(真司)選手にはインテリジェンスがある」と補足した。
今週末に行われる第7節では北海道コンサドーレ札幌とホームで対戦するC大阪だが、札幌の特徴を踏まえた上で、C大阪がどのように戦うか。番組内では林氏が挙げるキーポイントを踏まえた展望についても語られている。
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