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“戦術の新星”モッタ率いるボローニャの躍進の背景は?EURO制覇の元伊代表戦術担当が解説! | セリエA

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“戦術の新星”モッタ率いるボローニャの躍進の背景は?EURO制覇の元伊代表戦術担当が解説! | セリエADAZN
【欧州・海外サッカーニュース】元アタランタFWのシモーネ・ティリボッキ氏および元イタリア代表チーフ・アナリストのアントニオ・ガリャルディーニ氏が『DAZN(ダゾーン)イタリア』の番組に出演し、チアゴ・モッタ率いるボローニャの戦術のカギを読み解いた。

いまは亡きシニシャ・ミハイロヴィッチ氏の後任チアゴ・モッタの下、セリエA第29節終了時点で12勝7分10敗の成績を収めて8位につけるボローニャ。欧州カップ戦出場権争いに参戦し、2001-02シーズン以来21年ぶりの躍進を見せる。

そんなボローニャについて、「Sunday Night Square」で解説者を務めるステファノ・ボルギ記者は、「チームのスター選手である(マルコ)アルナウトヴィッチを失ったことで技術的クオリティの転換点を迎えた」と指摘。「ボローニャは以前よりもはるかに良いパフォーマンスを見せるようになった」との見解を示しているが、そんなモッタのチームについて、『ダゾーン・イタリア』の戦術担当者らも分析を行った。

イタリア代表で12年間にわたって戦術を担当し、ロベルト・マンチーニ指揮下のチーフ・アナリストとしてEURO2020制覇を支えたアントニオ・ガリャルディーニ氏と、現役時代はアタランタなどで活躍したシモーネ・ティリボッキ氏が特番「Like Tattico」に出演。モンツァとともにボローニャを今シーズンの“戦術面における新星”に掲げ、解説を行った。

レジスタタイプのSBとラインブレイキング

2人はまず、ボローニャのビルドアップのカギとして、相手のラインの裏を狙ったラインブレイキングパスに注目している。モッタのチームでは、両サイドバックがプラスアルファのレジスタとなり、ビルドアップにおいて重要な役割を果たしている。

主に右SBを務めるシュテファン・ポッシュは、チーム内で最多となるボールタッチ数を記録。さらにラインブレイキングパスについては、セリエA全体で5位にあたる成績を残している。

Udinese-Bologna PoschGetty Images

ガリャルディーニ氏らは、特にハイプレスを仕掛けてくる相手に対し、ポッシュがボールを運び、相手を引き付けると同時に、中央からムサ・バローとルイス・ファーガソン、サイドからリッカルド・オルソリーニとロベルト・ソリアーノが一挙に裏を狙って素晴らしい攻撃を仕掛ける仕組みであることを指摘している。

さらに元イタリア代表の戦術担当らは、ボローニャのメンタリティと勇気に注目。相手からプレッシャーを受けた際も常にボールを保持してプレーでき、ワイドに位置を取ることでリスクも生じるが、勇気を持ってラインブレイキングパスを出すことを恐れないチームであると解説した。

トリノ戦でオルソリーニがGKと1対1のチャンスを迎えたシーンのビルドアップにおいては、ポッシュからジョシュア・ザークツィー、さらにニコラ・モロから前線のスペースへと、ラインを破るパス2回でチャンスを作り出している。

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ポジションチェンジの多用

『ダゾーン・イタリア』解説陣のステファノ・ボルギ記者が指摘するように、モッタはファーガソンの1トップの背後での起用を考え出すなど、必ず自身のアイディアをチームに加えてきたが、対戦相手がサレルニターナのように引いて守り、パス回しを好むチームであった場合、ボローニャはどのような戦術でビルドアップを行うのだろうか。

サレルニターナ戦においても、レジスタとしてのサイドバックが重要な役割を担うことに変わりないが、ティリボッキ氏らは、モッタがポジションチェンジを多用することで打開を図っていると解説する。スペースに選手を配置するが、一定のポジションに選手を固定することはしない。

ボローニャの選手たちはポジションチェンジを駆使し、ダイナミックな動きで相手を翻弄する。1トップも固定されず、バローがボールを受けに下がれば、代わってファーガソンが空いた前線のスペースへ入る。サレルニターナ戦では、そこからファーガソンの素晴らしいゴールが生まれている。

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また、元イタリア代表の戦術担当らは、2023年に入り、6得点をマークしているオルソリーニにも注目。「本当に素晴らしいシーズンを過ごしている」と賛辞を贈りつつ、ボローニャのクオリティの高いビルドアップに加えて、以前より高い位置を取れることでオルソリーニの強みである1対1の個の力が最大限に発揮されるとの見解を示した。

最後にガリャルディーニ氏らは、ボローニャおよびモンツァの指揮官に言及。「今シーズンの結果がどのように終わったとしても、2人の指揮官は自らのアイディアを示すことに成功した。そのアイディアがあれば、はるか遠くまでたどり着けるかもしれない」と締めくくった。

Riccardo OrsoliniGetty Images

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