プレミアリーグのブライトンに所属する三笘薫。今季は、ここまでリーグ戦でプレミアリーグでの日本人最多ゴール記録を樹立する7得点を挙げ、準決勝に駒を進めるFAカップでも2ゴール・2アシストの活躍。瞬く間に世界中から注目を集める存在へと飛躍を遂げている。
プロデビューからわずか3年。その間に、世界トップ選手まで上り詰めた三笘のこれまでのキャリアを映像と共に振り返った。
物語りの始まりは、2020年2月22日。その年に筑波大学から川崎フロンターレに加入した三笘は、J1開幕戦のサガン鳥栖戦で途中出場からデビューし、プロの第一歩を踏み出した。
そのシーズンの第7節・湘南ベルマーレ戦でプロ初ゴールを記録すると、プロ1年目は、Jリーグ新人最多ゴールに並ぶ13ゴールに加え、リーグトップの12アシストを記録し、ルーキーながらJリーグベストイレブンにも選出された。
そしてプロ2年目の夏、川崎フロンターレからブライトンへの移籍を決断。初の欧州挑戦に挑んだシーズンは、ベルギーリーグのロイヤル・ユニオン・サン=ジロワーズへローン移籍。だが、ここで”欧州の壁”に直面した。
2021年12月9日に配信した『FOOTBALL TIME#61』で内田篤人氏と三笘の対談内で、「ドリブルをして嫌なDFのタイプはありますか?」という内田氏の投げかけに対し、当時は日本と欧州の差をこう回答していた。
「急に間合いを詰めてくる相手は自分の中では苦手な傾向がありますね。日本の選手はどちらかというと、ディレイすることが多いので、その分ゴールに近づきながら選択肢を増やすドリブルが多かったが、海外の選手はボールを奪いにくるので、一個前の間合いで剥がすようにはなってきていると思う」。
その中でユニオンでの出場5試合目にに大きな転機が訪れる。ベルギーリーグ第11節・RFCスラン戦で後半開始から途中出場すると、ハットトリックを達成。「リーグ戦でゴールを取るまでは全くなかったですけど、ゴールを決めた次の日の練習くらいから変わった感じはした」とこの活躍を機に自らの立場を確立させていった。
そして2021年11月には日本代表にも初選出されると、A代表デビュー戦のオマーン戦では決勝点をアシスト。さらにカタールW杯出場権に王手をかけていたオーストラリア代表とのアジア最終予選では、途中出場から値千金の決勝点含む2ゴールの活躍を見せ、国際舞台での経験を経てスターとしての階段を着実に登っていった。
そしてプロ3年目の今季は、満を持してブライトンに復帰してプレミアリーグ初挑戦。今年1月のFAカップ4回戦では、前回王者・リヴァプールを切れ味の鋭いドリブルで翻弄。迎えた後半アディショナルタイムには、繊細なボールタッチと相手の意表を突くキックフェイクから繰り出された芸術的なボレーを沈め、値千金の決勝点をマーク。世界に”三笘薫”という名を轟かせた。
世界のビッククラブからも関心が取り沙汰されている三笘を、内田氏は「ぶっちゃけ、どこいっても面白そう。ボールを握れるチームにいた方が彼の良さは出るんだろうけど、たとえばバルサにいても面白いし、レアルにいてもおかしくない。そういう選手にまでなっている」と絶賛。今後の飛躍に期待を込めている。
今週末に三笘は、FAカップのファイナルへの挑戦権をかけてマンチェスターUとのセミファイナルに挑む。自身のキャリアにまた新たな1ページを刻み込めるか注目だ。
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