FC東京 対 アルビレックス新潟 の見どころ
FC東京とアルビレックス新潟が激突する一戦は、関係性の深い指揮官同士がチームを率いており、白熱の好勝負となりそうだ。
昨季からFC東京の監督の就任し、“ボールを愛する”を合言葉にチームに新たなスタイルを根付かせようとしているアルベル監督は、その前の2年間、当時J2であった新潟を指揮し、スタイルの転換を託されていた。
結局、その2シーズンでJ1昇格を成し遂げることはできなかったが、最終ラインから丁寧にボールをつなぐスタイルを浸透させ、アルビレックス新潟のクラブカラーを塗り替えることには成功した。いまの新潟の礎はこの期間に築かれたと言っていいだろう。
そのスペイン人指揮官がチームを去った翌年に、新潟は6年ぶりのJ1昇格を勝ち獲ることとなるが、そこに導いたのは、2021シーズンにアルベル監督の下でヘッドコーチを務めていた松橋力蔵監督。2022シーズンからチームを預かると、チームスタイルはそのままに縦に速い攻撃も植え付け、群雄割拠のJ2リーグを制覇しての昇格を達成した。
そんな“師弟”が監督同士でぶつかる一戦は、お互いに攻撃的なスタイルを志向しており、アグレッシブでスピーディーな90分になることは間違いない。組織としてボールを大切にするコンセプトを共有しながらも前線に強烈な個をそろえるFC東京と、J2時代から積み上げてきたいまのチームスタイルでJ1でも十分に戦えることを証明している新潟。特徴や武器ははっきりとしており、スペクタクルな展開が期待できる。
開幕から9試合の成績に目を移しても、3勝3分3敗の勝点12とまったく同じ。得失点の差でわずかにFC東京が上に立つが大差はない。現在、8位と10位と順位表の真ん中に位置しており、今節の結果次第で上に行ける可能性も下に落ちる可能性もある。開幕から10試合目、ここでの勝点3が重要になるのは言うまでもない。
3連勝の初戦。アルベルトーキョーが今季初の連勝を飾り上昇気流に乗るか、松橋アルビレックスが今季2度目の連敗は阻止し、もう一度這い上がるか。味の素スタジアムを舞台に、注目の一戦が幕を開ける。
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