9日、スペインの各メディアは、バルセロナに所属する元スペイン代表MFセルヒオ・ブスケツが今シーズン限りでクラブを退団する意思を示したことを報じた。バルセロナの下部組織出身である34歳のブスケツが、“心のクラブ”を離れる瞬間が近付いているのかもしれない。
スペインメディア『Relevo』は9日、ビッグデータを活用してブスケツの後任候補を調査。同選手が去った後のバルセロナでピボーテ(『回転軸』の意味で、中盤で攻守両面の軸となるポジションのこと)を務められる選手を探った。ブスケツと特徴が似た選手を見つけるため、攻撃面のスタッツ(ファイナルサードへの進入回数、アクションの価値、ボールロスト回数など)と守備面のスタッツ(プレス回避、インターセプト回数など)の両方が重視された。
ビッグデータが導き出した“ポスト・ブスケツ”は合計6人。内訳は「ワールドクラスのMF」が2人、「すでにバルセロナが獲得を試みた選手」が1人、「元ラ・リーガ戦士」が1人、「アウトサイダー」が2人となった模様だ。
2人の「ワールドクラスのMF」は、マンチェスター・シティに所属するスペイン代表MFロドリと、バイエルン・ミュンヘンに所属するドイツ代表MFヨズア・キミッヒ。『Relevo』は「ブスケツに最も似ている選手は誰か?と問われれば、その答えはロドリになる可能性が高い」とし、26歳のMFを「ブスケツのの改良版」と称している。また、キミッヒについては「ロングパス、ドリブル、パス成功率の3分野で、ドイツ代表MFがブスケツを上回っていることは明らか」としている。なお、両名はペップ・グアルディオラ監督の薫陶を受けた選手でもある。
「すでにバルセロナが獲得を試みた選手」とは、フィオレンティーナに所属するモロッコ代表MFソフィアン・アムラバトのことだ。バルセロナは、今冬の移籍市場でアムラバトの獲得を試みたものの、フィオレンティーナが中心選手を手放すことを良しとせず、移籍は実現しなかった。『Relevo』は、バルセロナのチャビ監督がアムラバトを気に入っていることを指摘し、豊富な運動量で中盤を制圧する同選手のスタイルがバルセロナでも機能し得ると支持している。
今シーズンのセリエA王者となった「元ラ・リーガ戦士」とは、ナポリに所属するスロバキア代表MFスタニスラフ・ロボトカ。ナポリがバルセロナと同様に4-3-3を採用しており、中盤の底でプレーしている点はブスケツと同じだ。また、同選手は2017年から2020にかけてセルタでプレーしており、ラ・リーガの水に合う点も高ポイントだという。
最後に、「アウトサイダー」として紹介されている2人は、マルセイユに所属するフランス人MFヴァランタン・ロンジエと、ドルトムントに所属するドイツ代表MFエムレ・ジャン。28歳のロンジエについて、『Relevo』は「文句なしの選手というわけではないが、ロンジエが残しているスタッツは非常にポジティブ」と評価。一方で「ボールを保持する展開ではブスケツよりもスタッツが低くなる」と欠点も挙げた。29歳のジャンについては「ロボトカと同様に、プレス強度においてブスケツを上回る。プレッシャーをかけられた後のボール回収や、ボールロスト後の素早いリカバリーにおいて優れた記録を持っている」としている。
今もなお、深刻な財政難に陥っているバルセロナ。ビッグデータが導き出した“ポスト・ブスケツ”の誰かを獲得するためには、金銭的余剰を作り出す必要がある。
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