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【インタビュー】初昇格モンツァの大躍進をもたらした39歳若手指揮官パッラディーノの決断「人生における千載一遇のチャンスだった」 | セリエA

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【インタビュー】初昇格モンツァの大躍進をもたらした39歳若手指揮官パッラディーノの決断「人生における千載一遇のチャンスだった」 | セリエAGetty
【欧州・海外サッカーニュース】モンツァを率いる39歳のラッファエーレ・パッラディーノ監督が、『DAZN(ダゾーン)・イタリア』の特番のインタビューで語ってくれた。

現役時代は下部組織から所属したユヴェントスのほか、ジェノアやパルマなどでプレーしたパッラディーノ。2019年にモンツァで引退を迎えると、下部組織の指揮官として指導者に転身し、クラブが創設以来、初めてとなるセリエA昇格を果たした今シーズン、解任されたジョヴァンニ・ストロッパの後任として、昨年9月にトップチームの指揮官に昇格した。

初戦ではいきなりユヴェントスからセリエA初白星をつかんだほか、ナポリやインテルを撃破する殊勲を見せた若手指揮官。セリエA第35節終了時点で、13勝10分12敗の成績で49ポイントを獲得し、9位につける大躍進を見せている。

Raffaele Palladino allenatore Monza 2022Getty

人生における千載一遇のチャンス

そんなモンツァの指揮官が『ダゾーン・イタリア』の特番「Buona la prima」に出演し、その素顔を明かしてくれた。パッラディーノは、わずか38歳にして、シルヴィオ・ベルルスコーニ会長からセリエAの指揮官の座を託された日を振り返った。

「あれは月曜日だった。プリマヴェーラの練習の準備をしている時、(アドリアーノ)ガッリアーニCEOから電話があり、『君はトップチームの監督になることになると思う。だが、会長の試験をクリアしなければならない。今夜、(会長の自宅)アルコレへ来てもらう』と言われたんだ」

「私自身、少し困惑してしまったよ。会長には、会ったこともなかったし、紹介されたこともなかった。その瞬間からアドレナリンが噴き出し始めた。アルコレでは、感動的で素晴らしい時間を過ごしたよ。そこからすべてが始まったんだ」

次戦のユヴェントス戦まで数日しかなく、会長らからは、翌週からの指揮も提案された。だが、パッラディーノは、自身の古巣との一戦でデビューを飾ることを望んだ。

「良いスタートを切りたいという思いがあることは、会長やCEOにも理解してもらえたと思う。ユーヴェ戦の後からか、すぐに指揮を執るかの選択肢を提示された時は、『すぐに指揮を執りたい』と答えた。話を聞いて、この電車を逃さずに乗り込まなければならないと感じたんだ。私の人生における千載一遇のチャンスだってね」

「それならば、すぐにでも挑戦したい。向こう見ずでもあったかもしれないが、健全なものであれば、いつだって良いものだ。それに大きな熱狂にも後押しされ、すぐさまこのチャンスをつかみ、すぐにでもスタートしようと思ったんだ。確かにユーヴェとの試合はかなり難しい。家族も含めてみんなが心配していたが、それでもすぐに指揮を執りたかったんだ」

2022-09-18-juventus-vlahovic-monza-izzo(C)Getty images

パッラディーノが引き出したモンツァの魔法

下部組織では、年下の若手選手を指導していたが、トップチームに昇格するにあたり、自身と年齢がそれほど変わらないベテラン勢から信頼を得られるかどうか、不安はなかったのだろうか。39歳の指揮官は、自身の考えを明かしてくれた。

「その点は心配していなかった。自分自身であり続け、その姿を選手たちに知ってもらえれば良いと感じていたからね。現役時代からチームメートとは常に素晴らしい関係を築いていたし、現在もチームに所属する選手たちと素晴らしい関係が築けるように努力しているつもりだ」

「初めてロッカールームに足を踏み入れた時、最初に口にした言葉は『君たちは私を必要としている。そして私は君たちを必要としている』だった。だからすべてがオープンで率直で、すべてが簡単だった。向き合う相手が真の人間であれば、最高のチームを作れる。そうなれば、すべてがよりシンプルで簡単になるし、結果もついてくるはずだ。したがって選手たちに対し、真摯に誠実に正直に接したことで熱狂と化学反応が生まれ、あのような偉大な成績を残せたのだろう」

「チームをマネージメントするというこの仕事は、最高に素晴らしい。私はチーム内に熱狂を作り出すのが大好きだ。選手たちにご褒美を掲げたり、自分たちで練習内容を決めさせたり、そうすることでチームはどんどん成長し、団結していった。それが今シーズンのモンツァの魔法であり、力であったような気がする」

幸運だった指導者との出会い

イヴァン・ユリッチから触発を受け、指導者の道を志したパッラディーノ。現役時代は、マルチェロ・リッピやジャン・ピエロ・ガスペリーニ、ディディエ・デシャン、ロベルト・ドナドーニらからの指導を受けた。

「人間として、選手として幸運であるかどうかは、自らの歩みにおいて適切な人に出会えるかどうかだと考える。私は自分自身が幸運であったと考えている。私はガスペリーニ監督やユリッチ監督、デシャン監督やリッピ監督らの良い所を習得するようにしてきた。そこから自分の指導法やカルチョのアイディアを考え出したんだ」

「最高の守備を敷き、試合によってマンマークをする時もあれば、ラインを下げて守る時もある。こうして良い守備をし、良い攻撃をする。そういった面では、カメレオンのようなチームかもしれない。指揮官の腕前は、他の指揮官から学び、自らのカルチョのアイディアを考え出すことにあるはずだと思っている」

モンツァの2人目の監督

モンツァの主将を務める生え抜きのイタリア代表MFマッテオ・ペッシーナは、かつてスペツィア時代にパッラディーノのルームメートだったほか、現在はピッチにおいて、指揮官の右腕を務めている。

「ペッシーナとはスペツィアで出会い、相部屋だった。あの頃から、成熟し、並外れた頭脳を持った選手であることが感じ取れた。彼はまるでピッチにおける2人目の監督のようだ。ペッシーナとは、技術的、戦術的なものも含め、いろんな考えを共有している」

「私自身、選手たちの意見も聞くことは好きだし、大切な要素だと思っている。ピッチに立つ選手たちが見て感じていることは、ベンチで見えることとは完全に異なる。したがって選手たちと意見交換をすることは、私にとって重要だ」

Pessina esulta dopo un gol in Sampdoria-MonzaGetty

最後にモンツァの若手指揮官は、自身の野心を明かしてくれた。

「私の野心? 良い終盤戦を送り、可能なら来シーズンへ向けて取り組みを続けたい。今シーズン、良い成績を残したことで、来シーズンも同等の成績を残さなければならないとか、そういった不安はない。ひとまず今シーズン、素晴らしい結果を出せたことを受け入れたい。セリエA初昇格のチームの1年目のシーズンとして簡単なことではなかったはずだ。6試合を残して残留を決めることもできた。今後はサッスオーロをモデルとして成長を続けていきたい」

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