今月末でフランクフルトを退団する日本代表MF鎌田大地は、イタリアの名門ミラン移籍の可能性が囁かれている。実現すれば、日本人選手として2014年1月にミランへ入団したMF本田圭佑以来となるが、ブンデスリーガをよく知るマッシモ・モラーレス氏がイタリア紙『Tuttosuport』のインタビューで語った。
1990年代にジョヴァンニ・トラパットーニ指揮下のバイエルン・ミュンヘンでアシスタントコーチを務めたイタリア人指揮官は、長らくブンデスリーガでプレーしてきた鎌田に見解を示し、ミランにとって収穫のある補強になると予想した。
「彼はトレクワルティスタ(トップ下の選手)で、現代的に言えば、2列目をカバーする選手だ。体格は良く、スピードはないかもしれないが、リスペクトすべき技術を持っている。今シーズンは重要な結果を残した。ゴールへの自信を持っているだろうし、チームメートにアシストも供給できる。生産性のある選手だ。チームの経済面においても、重要になり得る。フリーで獲得できる良い補強と言えるだろう」
「現時点において、日本人選手は最上級レベルとは言えないかもしれない。スター選手ではないが、ミランにとって有益になり得る補強だ。アジア市場の注目を集める意味でも役立つはずだ」
ミランが鎌田を高く評価した背景には、中盤の複数のポジションをカバーできるユーティリティ性があると指摘されている。
「中盤で(ラデ)クルニッチのような役割を担い、インサイドハーフで起用することもできるだろう。ただ、彼はピッチの中央でプレーするべき選手で、ウィンガー向きではないと思う」
(C)Getty images
課題はイタリアのカルチョへの適応
また、モラーレス氏は、日本代表MFのミランのロッカールーム内での適応に太鼓判を押す一方、イタリアのカルチョへの適応が課題となるとの見解を示した。
「素晴らしい青年だと聞いている。したがってこの点を考えると、ミランのロッカールームに溶け込むことに苦労しないはずだ。だが、イタリアのカルチョを理解する必要がある。ドイツではスペースを活用できたが、当然、セリエAでそのスペースはないはずだからね」
最後にイタリア人指揮官は、ミランの鎌田獲得について、10点満点中の「6.5」と採点し、及第点を上回る評価を与えた。ミラン指揮官の手腕次第で、さらに価値のある補強となり得るとの見解も示した。
「私は“勝者ミラン”という視点において、別のプロフィールを期待していたが、それでも賢い取引であり、行うべきだ。ミランのファンは、スター選手の加入を期待していないだろうが、カマダは信頼できる選手だ。現時点で評価は6.5だが、ピオリの仕事次第で7.5、さらには8になり得る可能性もある」
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