町田ゼルビア 対 大宮アルディージャ の見どころ
町田GIONスタジアムでは首位・町田ゼルビアと最下位・大宮アルディージャが激突する。ここ2試合勝ちのない町田が3試合ぶりの勝利をつかみ再び突っ走り始めるか、14戦勝ちなしの呪縛から大宮が抜け出し残留への光を見出だすか。それぞれがそれぞれのために必要な3ポイントをつかむために熱い火花を散らす。
町田は4試合負けなし中であるが、直近の2試合は引き分けに終わっており、勝点を伸ばし切れていない。内容を見ても共通点はいくつかあり、スコアはともに1-1である。シーズンが進むに連れ、少しずつ対策を施され始めているのかもしれない。本来は組織的な守備から強烈なカウンターがベースに根付くチームであるが、このアウェイ2試合はボールを持たされることで攻撃のリズムが停滞。本来のよさを発揮できなかった。
ただ、それでも負けて帰って来ないあたりが首位チームの強さの秘訣と言えよう。両試合ともに難しい展開を強いられながらもエース・エリキのゴールで勝点1をもぎ取っている。決してただで転ばないのが黒田ゼルビアである。
3試合ぶりにホームに戻って戦える今節は、いま一度自分たちの特徴や良さを見直し臨みたい一戦となる。ここまで全試合で先発を続けてきた奥山政幸の出場停止は痛手あるが、代わりを務める選手の奮起に期待。3連勝中のホーム・Gスタで勝点3を積み上げ、昇格争いをけん引したい。
大宮は後半戦初戦となった前節・いわき戦を1-5で落とした。最下位に沈む中、21位のチームとの裏天王山であったのにも関わらず内容もさっぱりの完敗。チームとしても大きなダメージを受けることとなった。
そこから1週間後、今度は首位と対峙する。チーム状況や力関係を考えれば難しいゲームになることは重々承知の上で粘り強く泥臭く戦うことが求められる。裏を返せば、ここで首位狩りをできれば一気にポジティブな空気が流れることも予想がつく。内容に関係なく、勝点3をもぎ取る姿勢と気迫が大事になってくるだろう。
チーム全体、そして選手個々としても自信を失いかけてしまっている中、早い時間での失点は致命傷になり兼ねない。まずは慎重にゲームに入りながら、大胆に大きなプレーを意識し、なるべくリスクを回避した選択を徹底したい。その流れで巡ってくるであろうワンチャンス、ツーチャンスを見逃さずゴールにつなげられれば、待望の勝点3をつかめる可能性は出てきそうである。
他会場のカード
7月1日（土）
18:00 清水エスパルス vs V・ファーレン長崎
水曜のブラウブリッツ秋田戦に先発9人を変更して臨んだ清水は0-1で敗れ、プレーオフ圏との差が5ポイントに。これ以上の足踏みは避けたいなか、再び中2日で迎える今節は秋田戦を累積警告で欠場したMF乾貴士に期待がかかる。4位・長崎は前節今季最多の5得点を挙げ2連勝中。清水との前回対戦は後半ATにゴラッソを浴びて引き分けたが、勢いの差を見せて7月も白星スタートといきたい。
19:00 ジェフユナイテッド千葉 vs ヴァンフォーレ甲府
6戦勝ちなしと苦しむ16位の千葉だが、2位・大分トリニータとの前節は終盤に追いつき勝点1を獲得。殊勲のPKを沈めたMF見木友哉は5月の甲府戦で決勝ゴールをマークしており、2戦連発で勝利の立役者となれるか注目だ。一方、こちらも2試合引き分けが続いている6位・甲府はMF武富孝介がキーマン。中2日でメンバーの変更も予想されるなか、経験豊富なアタッカーの活躍はチームに不可欠だ。
19:00 ツエーゲン金沢 vs 栃木SC
17位の金沢と20位の栃木が激突するシックスポインターだ。金沢は前節ミス絡みの5失点で大敗。栃木には5月の前回対戦で0-4の大敗を喫したが、二の舞は避けなければならない。対する栃木の前節はレノファ山口FCとスコアレスドロー。終盤の戦いが課題となっていたなか、むしろパワーを持って押し込めたことは好材料だ。好機を逸したFW根本凌の名誉挽回となる一撃に期待がかかる。
19:00 ジュビロ磐田 vs 大分トリニータ
5位の磐田は水曜日のヴァンフォーレ甲府戦で先発10人を入れ替え。連勝こそ3で止まったものの、ポジティブな内容の勝点1と選手たちの回復期間を得たことで、中2日の今節を良い流れで迎えられそうだ。中6日の2位・大分も前節のドローで連勝が3でストップ。今季21試合に出場しているDFペレイラの負傷離脱は痛手だが、磐田、町田、清水と続く3連戦の初戦をチーム一丸で取りにいく。
19:00 藤枝MYFC vs レノファ山口FC
藤枝はアウェイ秋田に乗り込んだ前節、相手が得意とする局面でのバトルにことごとく勝利して3-1の快勝。最後まで4点目を奪いにいくなど、飽くなき攻撃的スタイルは今季のJ2でも一段と目立っている。フアン・エスナイデル監督のもとで巻き返しを図る山口の前節は、御の字ともいえる勝点1。今季初めて2試合連続の無失点を記録したことを自信に、敗れた前回対戦の雪辱を狙う。
19:00 ファジアーノ岡山 vs 水戸ホーリーホック
前節勝点1を獲得した両チームが対戦する。岡山はGK堀田大暉を中心に3試合ぶりの無失点を記録。後半に盛り返したことも収穫で、沈黙が続いているFW陣の得点に水戸戦は期待がかかる。一方の水戸は首位・FC町田ゼルビアに追いついてのドロー。FW梅田魁人のスーパーゴールはもちろん、堅い守りから効果的な速攻を度々繰り出したことは今後に向けての大きな自信となるはずだ。
19:00 徳島ヴォルティス vs ザスパクサツ群馬
2試合連続で引き分けた徳島だが、その内容は未勝利が続いた序盤戦とは全く別物。充実ぶりを勝点3に結実させたい今節は、出場停止で不在となるDF安部崇士の穴をどう埋めるかが鍵となりそうだ。対する群馬の前節はGK櫛引政敏を中心に1ポイントをもぎ取る形に。MF佐藤亮と山中惇希の左右を入れ替えるなど前半戦とは違う顔を見せており、7試合ぶりの勝利に向けて大槻毅監督の采配にも注目したい。
19:30 モンテディオ山形 vs ベガルタ仙台
山形がホームで“みちのくダービー”第2ラウンドに臨む。前節は7試合ぶりの敗戦となったが、その敗れた第15節はアウェイの仙台戦（1-2）。リベンジの勝利だけが求められる一戦では出場停止明けのDF川井歩に注目だ。2ポイント差で先行する仙台は前節のドローで連敗をストップ。FW ホ・ヨンジュンの初得点に加えて内容面でも手応えを得ており、シーズンダブルへの期待が高まる。
7月2日（日）
18:00 ブラウブリッツ秋田 vs いわきFC
6試合勝ちなしだった秋田は水曜日の清水エスパルス戦にウノゼロ勝利。吉田謙監督が「根性の勝点3」と表現したように“これぞ秋田”という粘り強い戦いで得た成功体験を、5連戦3戦目の今節にも生かしたい。対するいわきも降格圏同士の対決となった前節に5-1で圧勝。MF岩渕弘人が昨年10月以来の復帰戦をゴールで飾ったことも、巻き返しを期すチームにとって何よりの朗報となるはずだ。
19:00 ロアッソ熊本 vs 東京ヴェルディ
前節序盤の2失点が響いて敗れた熊本はホームで4連敗。無得点も同じく4試合続いているなか、サポーターに今度こそ勝点3を届けられるか。0-3で敗れた前回対戦には出場していなかったMF大本祐槻の突破力に注目だ。一方の東京Vはアウェイで6連勝中。次節からも上位との直接対決、FC東京との天皇杯3回戦と重要な試合が続くが、公式戦5連戦初戦の今節をモノにして勢いを加速させたい。
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