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AFC U17アジアカップ

【コラム】アジア王者の座をかけた日韓戦。一つずつ積み重ねてきた成長を示して勝利へと突き進む | AFC U17アジアカップ

川端暁彦
【コラム】アジア王者の座をかけた日韓戦。一つずつ積み重ねてきた成長を示して勝利へと突き進む | AFC U17アジアカップDAZN
【サッカーU-17日本代表・コラム】6月15日から7月2日にかけてタイで開催されている『AFC U17アジアカップ2023』。イランを破って決勝に進んだ日本は、アジア王者の座をかけて韓国との戦いに挑む。
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モチベーションが高まる日韓戦

「韓国のビョン・ソンファン監督はすごいモチベーターだと聞いている。ウズベキスタンとの準決勝でも選手たちを熱く焚き付けて送り出した、と。日本戦でも、きっとそういう選手たちが熱くなるような“ストーリー”を描いてくる」

U-17日本代表の森山佳郎監督は、AFC U17アジアカップ決勝の韓国戦を前に、そう語った。

ビョン・ソンファン監督は「日本と決勝で戦う夢まで見た」と言い、この両国での決勝を「心待ちにしている」と言う。公式会見ではビョン監督の口から「ビッグモチベーション」という言葉も飛び出したが、並々ならぬ情熱をもって挑んでくると観て間違いない。

「自分たちの時代とは違って、若い世代に『日韓戦』ということでの特別な感情はないと思う。韓国の若い世代もかつてとは違っている」とした森山監督だが、「選手たちが試合になってビックリするようなことはないようにしておく」とも語り、相手がエモーショナルな戦闘モードになった場合の対応も伝授しておく腹づもりだと言う。

バチバチの攻防になるケースは想定する。ただ、「そういう意味ではファイトするタイプの相手とはこれまでだいぶやってきたので」と直近の準決勝で対戦したイランを含め、肉体的な強さを押し出してくる相手との経験値は既に十分に得ているという手応えもあるようだ。

大会を通して成長した姿を披露する舞台

AFC U17 ASIAN CUP 2023 - Japan vs Australia-team photo(C)AFC

むしろ韓国戦に向けて意識するのは「U-17ワールドカップを見据えた戦い」だと言う。

「日本も韓国もU-17ワールドカップではグループステージを突破し、それ以上を狙っていくようなクラスのチーム。つまり、実際にワールドカップで戦って倒していかないといけないようなレベルの相手ということ。そういうチームと決勝という舞台で戦えるのは大きい」

アジアではどうしても「間延びしてロングボールを蹴って、個人能力で打開することを狙うようなチームが多い」(森山監督)のだが、「韓国は違う」と指揮官は言う。

「コンパクトにした中で攻守に連動したサッカーをしてくる。今までは中盤で簡単に繋げていたところも相手はコンパクトにした中で狙っているので、簡単ではなくなる。攻守ともにこれまでとは違った意識を持って戦わないと簡単にやられてしまうと思っている」

その上で韓国の警戒すべきポイントとしては、ここまで4得点の7番のMFユン・ドヨンを「最も警戒すべき選手」として挙げる。また、戦術的には9番のキム・ミョンジュンを「ターゲットとして機能させないこと」を挙げた。

そして、もう一つのカギはここまで韓国の得点源となっているセットプレー。日本の指揮官は「CK、FKの精度はかなり高いし、身長差もあるので簡単には止められない」とした上で、「そもそもセットプレーを与えないことを意識したい」とも語った。

「選手たちは『やりたいことをやるだけ』、『得意なことだけ頑張る』というのではなく、『チームが勝つために自分の得意なところをどう生かすか』、『チームのために苦手なところへどう取り組むか』ということを意識するようになってくれている。決勝でも、そうしたここまでの成長を出してくれればと思っている」

森山監督は決勝への期待をそう語った。

チームを立ち上げた当初は毎日しっかり行ってきたミーティングも徐々に時間を含めて減らし続け、今では「かなり選手たちに任せられるようになった」と言う。

決勝への準備について、「いつもどおり朝8時に起きて、しっかりやっていく」と記者会見で堂々と語ったのはFW高岡伶颯(日章学園高)。あとは「オンオフ問わず、いろいろな意味で成長してくれた」という成果を、日韓戦のファイナルという舞台で披露するのみである。

文・ 川端暁彦

1979年8月7日生まれ。大分県中津市出身。フリーライターとして取材活動を始め、2004年10月に創刊したサッカー専門新聞『エル・ゴラッソ』の創刊事業に参画。創刊後は同紙の記者、編集者として活動し、2010年からは3年にわたって編集長を務めた。2013年8月からフリーランスとしての活動を再開し、現在に至る。

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【準々決勝】

試合日カード
6/25(日)
19:00
【QF1】イラン 1-0 イエメン
6/25(日)
23:00
【QF2】タイ 1-4 韓国
6/26(月)
19:00
【QF3】日本 3-1 オーストラリア
6/26(月)
23:00
【QF4】サウジアラビア 0-2 ウズベキスタン

【準決勝】

試合日カード
6/29(木)
19:00
【SF1】イラン 0-3 日本
6/29(木)
23:00
【SF2】韓国 1-0 ウズベキスタン

【決勝】

試合日カード
7/2(日)
21:00
韓国 vs 日本

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