昨夏、チェルシーから1年間の期限付きでインテルへ1年ぶりに復帰したルカク。フィジカルトラブルの影響などにより2022-23シーズンの大部分を棒に振ったが、終盤戦において、ミラノのクラブの首脳陣も納得する活躍ぶりを見せた。
ベルギー代表FWは、インテルでのレンタル契約を先月末で満了を迎え、所有元であるチェルシー所属の選手となったが、来シーズンもミラノでのプレーを望んでおり、ロンドンへの帰還に難色を示している。
そんな中、イタリア紙『Gazzetta dello Sport』は8日、インテルのスティーヴン・チャン会長と、ルカクの代理人でチェルシーとの交渉の仲介役を務めるセバスティアン・ルデュール弁護士が会談を行ったことを伝えている。インテル側は代理人弁護士に対し、チェルシー側が要請していた完全移籍での獲得の意向を示したとみられ、イタリア紙はルカクのインテル復帰へ「重要な加速だ」と強調している。
7月12日、ルカクはロンドンにいない
ルカクを巡っては、チェルシーのマウリシオ・ポチェッティーノ監督が「7月12日に戻らなければならない。その日もまだ、我々の選手であるなら、最初にすべきことは、私のオフィスへ挨拶にくることだ」と発言したばかりだ。
だが、イタリア紙は「それは起きないだろう。ルカクは、水曜日に、ロンドンにいないだろう。ペナルティーを科されるリスクがあったとしても行かなかったはずだ」と指摘。「そもそももっと単純に、その日までにインテルによる獲得交渉が行われているはずだ」と述べ、来週初めには正式にチェルシーとの対話が開始されるとの見通しを示した。
インテルは当初、レンタルでの再々獲得を模索していたが、チェルシーは、買い取りオプション付きのローンに応じず、買い取り義務付きの移籍のみを容認する姿勢だった。一方、インテルにとって、買い取り義務付きのローンは、完全移籍での獲得と大差がないとの認識があるとみられ、完全移籍の交渉へ切り替えたとみられる。イタリア紙は、両クラブが7日に初めて、移籍の形式に関して合意に至ったことになるとの見解を示した。
チェルシーは、ルカクが拒否したサウジアラビアのアル・ヒラルからの5000万ユーロ(約78億円)と同等のオファーが届かないことを自覚しているとみられる。対するインテルは、3000万ユーロ(約47億円)を超えるオファーを提示することは検討していない。イタリア紙はそのうえで、条件達成によるボーナスを含めて4000万ユーロ(約62億円)に近い金額が着地点となる可能性を伝えた。
なお、来週の半ばには、GKアンドレ・オナナのマンチェスター・ユナイテッドへの売却にめどがつき、資金を確保できる見込みとなっているインテル。さらに、来日も控えるシモーネ・インザーギのチームが16日に始動することも踏まえ、来週末までにルカクの再々獲得の手続きを完了させたい意向があるとみられる。
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