今回は3つの事象をピックアップ。その中で注目したのが、J1第23節横浜F・マリノス対ガンバ大阪の48分、49分、51分の場面だ。
48分、横浜FMのチャンスシーン。エウベルがペナルティエリア内に侵入し、DFの間を割って入ったところで倒れてホイッスルが鳴り、PKを取った上で佐藤瑶大にイエローカードを提示した。リプレイで見ると、ターンしたエウベルを佐藤が手を使って止めていた。そして、そのPKではアンデルソン・ロペスのシュートを東口順昭が止めたが、ここでVARが介入。キックの前に東口の両足がライン上から離れており、PKのやり直しになった。そのやり直しのPKをアンデルソン・ロペスが成功したのだが、今度はG大阪側が横浜FMの選手がペナルティエリア内に侵入していたと抗議した。結果、この抗議は認められなかったのだが、この一連のシーンについて議論した。
まずファウルを取るべきだったのかというところで稲本は、「見た感じ、ちょっと厳しいかなと。手で抑えていますけど、もう一人もすぐにカバーしにいっていますし、そこまで決定的なチャンスかというとはてなマークが付く」と主張。エウベルがファウルをもらいにいっている感じもあり、厳しい判定だったのではと見解を口にした。
一方、鄭大世氏は「僕はファウルに見える」と語り、攻撃の選手がチャレンジしていい位置にボールを運んだ時点で手で抑えてしまったことは、大袈裟には見えるかもしれないがPKを取られても致し方ないと述べた。
両者の意見を聞いた上で元国際審判員の家本政明氏は、「100%ファウルとは思いません」と回答。フットボールコンタクトの範疇で捉える審判もいるとし、ホールディングの反則をとる人もいれば、取らない人もいると口にした。
今回の主題となったPKのやり直し場面について話が及ぶと、稲本と鄭大世氏は互いに現状のPKシステムに言及しながら「GKに厳しいルールになっている」と見解を述べた。2本目のPKに関して稲本は「明らかに入っているので、やり直しをするのが平等かなと思います」と語り、鄭大世氏も「最初を止めたなら一回一回でイーブンにすべきだったなと思う」と同調した。
家本氏は改めてPKに関する競技規則やVARが介入できる条件について説明。特に今回の2本目のPKに関してはVARが介入できない状況となっており、「競技規則上の話では明らかな違反が行われているにも関わらず、対応できない。正直、アンフェアな状況が起きている」と解説した。
結論としては現場の判断でもう一度、やり直すべきだったとした上で、本来であればやり直しをするべきだったがVARは介入できない状況であったことを説明し、競技規則の構造、仕組みの問題でレフェリーにとってもなかなか難しい判断だったと見解を明かした。
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