UEFA EURO2024予選の次戦まで1カ月を切る中で、2018年5月からアッズーリの指揮官を務めていたロベルト・マンチーニが辞任。FIGCは後任の選定を急いでいたが、18日、昨シーズンにナポリを33年ぶりのスクデットへと導いたルチアーノ・スパレッティが就任することが決定した。
「FIGCは、イタリア代表監督の座について、ルチアーノ・スパレッティと合意に至ったことを発表する。トスカーナ人指揮官は、2023年9月1日から指揮官に就任し、正式な就任会見は9月初旬に予定されているアッズーリの合宿時に行う」
FIGCのガブリエレ・グラヴィーナ会長は、2026年のFIFAワールドカップ（W杯）北中米大会までイタリア代表を率いることが想定される元ナポリ指揮官の就任を喜んだ。
「スパレッティを歓迎したい。代表は偉大な指揮官を求めていただけに、彼がアッズーリの指揮官の座を引き受けてくれたことを非常にうれしく思っている。彼の能力や熱意は、今後数カ月でイタリアを待ち受ける対戦において、重要となるだろう」
スパレッティはFIGCの発表通り、来月1日から代表監督に正式に就任。現地時間の同9日に敵地でEURO2024予選の北マケドニア戦、同12日にサンシーロでウクライナ戦へ挑む。『Sky Sport』の報道によれば、スパレッティの年俸は300万ユーロ（約4.8億円）となり、ナポリ時代の320万ユーロ（約5.1億円）をやや下回る。
イタリア代表においては、マンチーニ時代から続くプロジェクトを引き継ぎ、ナポリでも採用していた4-3-3のシステムを敷くことが予想される。
FIGCは今夏、代表チームの守備コーチとしてアンドレア・バルザーリ、戦術アナリストとしてアントニオ・ガリャルディ、団長としてジャンルイジ・ブッフォンらを迎え入れたばかりだが、3人はスパレッティ指揮下においても続投するとみられる。
スパレッティは、フィレンツェ郊外のチェルタルド出身の64歳。1994年にエンポリの指揮官としてキャリアを歩み始め、ウディネーゼやローマ、ゼニト、インテル、ナポリなどこれまでに10クラブの監督を経験した。2021年から率いたナポリでは、クラブ史上33年ぶり3度目となるスクデットをもたらした。
(C)Getty Images
未解決のナポリとの違約金問題
なお、トスカーナ人指揮官は現在もナポリとの契約下にあり、新たなチームと契約を結ぶ際に300万ユーロの違約金をアウレリオ・デ・ラウレンティス会長のクラブに支払わなければならないことが定められている。
ただ、これはクラブチームとの契約を想定していた違約金であることもあり、スパレッティはこれを支払わずにFIGCとの契約にサインしたとみられる。ナポリが法的手段を講じる可能性もあるが、イタリアメディアによれば、スパレッティとFIGCは、それぞれの弁護士と相談した末、問題ないと判断したようだ。
放送・配信予定
- 北マケドニア vs イタリア : グループC 第5節
- 配信：DAZN
- キックオフ：2023年9月10日（日）日本時間3:45
- 会場：トシェ・プロエスキ・アレナ
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