ジュビロ磐田 対 大宮アルディージャ の見どころ
自動昇格圏の2位に位置するジュビロ磐田と22位と最下位に沈む大宮アルディージャがヤマハスタジアムで対戦する。昇格を狙う磐田と残留を誓う大宮が勝点3を奪い合う。
磐田は8月の5試合を2勝2敗1分と勝ち越せず、ここ2試合は1敗1分けと勝利をつかめなかった。やはり気になるのは2試合で4失点した守備の部分。2-3で敗れた前々節・ジェフユナイテッド千葉戦は開始1分で先制点を献上すると17分と44分に重ねて失点。後半に入り後藤啓介が2ゴールを奪うも前半での3失点が重く響く結果となった。
さらに前節・ブラウブリッツ秋田戦は1失点に抑え、終了間際の藤川虎太朗のゴールで追い付き連敗は免れたが、先制点を奪われてしまったことには変わりない。3試合ぶりの勝点を目指す今節に向けては、試合への入り方やゲーム運びに関しては見直しが必要になる。
昇格争いは混とんとしており、3位・清水エスパルスとは勝点1差、4位・東京ヴェルディとは勝点2差。今節の結果次第では1ヶ月以上守り続けて来た2位の座を明け渡してしまう可能性もあるだけに、最下位をホームに迎える今節は勝利が絶対。3月の前回対戦では悔しい敗戦を喫している大宮にリベンジを果たしたい。
大宮はもう残留に向けてあとが無い状況だ。残留圏とは勝点7差。残り9試合と考えれば、落としていい勝点はない。昇格争いを演じる磐田からも勝点3が欲しいところである。
チームとしては前々節のV・ファーレン長崎戦から[5-3-2]のシステムを採用し、前節・モンテディオ山形戦は勝利こそつかめなかったが、手ごたえを得る内容を披露した。高柳郁弥、小島幹敏、黒川淳史の3人で形成する中盤がこのシステムを機能させるための肝。アカデミー出身3選手がどれだけ攻守に関われるかがカギとなる。
大宮とすれば、次節はロアッソ熊本戦、次々節は徳島ヴォルティス戦と残留争い直接対決を控えており、その重要な2連戦に向けてここで上位チームを食い、よい流れを作りたい。ホームで戦った前半戦のゲームは押し込まれる時間が長かったが、全員が体を張り無失点で切り抜けたことで終了間際の決勝点につながった。狙うはその試合の再現。しぶとく粘り強く戦い、勝点3を持ち帰りたい。
他会場のカード
9月9日（土）
18:00 水戸ホーリーホック vs ツエーゲン金沢（J2）
MF鵜木郁哉の2得点で逃げ切った水戸は、6試合続いた“ドロー沼”から脱出。3試合続いていた終盤の失点をせずに試合をクローズしたことも明るい材料で、今節は6月以来の連勝達成に挑む。対する金沢は2連敗で、順位は変わらず21位。残留を争う他チームが軒並み敗れたことは不幸中の幸いだが、降格圏脱出のためには勝点3が必要だ。過去2シーズン連続で水戸から得点しているDF庄司朋乃也にも注目したい。
18:00 東京ヴェルディ vs レノファ山口FC（J2）
3-0の快勝で見事な立て直しを見せた4位・東京Vは、自動昇格圏に2ポイント差と再接近。“外弁慶”を払拭したい今節はMF長谷川竜也の加入後初ゴールにも期待が高まる。一方、残留争いに身を置く19位の山口は、ここから上位陣との対戦が続く。3試合連続の複数失点と守備に課題を抱える中、キーマンとなるのはDFヘナン。最終ラインの統率はもちろん、前線に上がっての攻撃面でもチームに貢献できるか。
18:00 FC町田ゼルビア vs 栃木SC（J2）
首位を快走する町田は、FWミッチェル・デューク、FW藤尾翔太、FW平河悠の3人が代表活動で不在の一方、FWアデミウソンが加入。過去1勝6分6敗と“天敵”ともいえる栃木との一戦は、J1昇格へ向けた最後の関門となりそうだ。対する栃木は藤枝MYFCを2-0で下し、残留へ大きく前進。前回の町田戦で得点したFW宮崎鴻の復帰も明るい材料だ。長期離脱となったFW根本凌の思いも背負い、今節は今季初の連勝達成に挑戦する。
18:00 ヴァンフォーレ甲府 vs 大分トリニータ（J2）
ベガルタ仙台とスコアレスで引き分けた甲府は、6戦未勝利で10位に後退。7位から11位まで5チームが勝点48で並ぶ中、12試合ぶりに記録した無失点を収穫としてつなげたいところだ。一方、2ポイント差で先行する6位・大分は、2週連続でのシックスポイントマッチ。敗れればプレーオフ圏外に転落する一戦となるが、前節敗色濃厚のチームを救ったFW長沢駿に3戦連続ゴールを期待したい。
18:00 清水エスパルス vs モンテディオ山形（J2）
3位・清水は2試合連続のドローに終わり、またも2位浮上を逃す結果に。攻撃の停滞感は拭えないだけに、出場停止から戻ってくるMF乾貴士にかかる期待は当然大きくなる。一方、プレーオフ圏が目前に迫った9位の山形は、シーズンダブルで再びスパートをかけたいところ。前回対戦で1G1Aの活躍を見せたMFチアゴ・アウベスに加え、前節途中出場で存在感を放ったMF泉柊椰にも注目が集まる。
19:00 ジェフユナイテッド千葉 vs ブラウブリッツ秋田（J2）
DF米倉恒貴が決勝ゴールを挙げた11位・千葉は、今季2度目の3連勝を達成。プレーオフ圏内を争うライバルに比べても、夏場以降の好調は際立っており、ラスト9試合で一気に“まくる”予感が十分に漂う。その前に立ちはだかるのが14位の秋田だ。直近6試合勝利なしとはいえ、堂々の戦いぶりでジュビロ磐田、清水エスパルスを相手に勝点1を奪取。過去4勝1分の好相性も追い風となりそうだ。
19:00 ファジアーノ岡山 vs ベガルタ仙台（J2）
今季初の3連勝を飾った岡山はプレーオフ圏に肉薄。上位陣との対戦を控える次節以降に向け、連勝を伸ばして弾みをつけたい一戦では、安定したプレーを続けるGK堀田大暉にも期待がかかる。対する仙台も前節こそドローに終わったものの、3試合負けなしと立て直しに成功。水戸ホーリーホック時代の2021年にこのスタジアムで得点し、逆転勝利に貢献したFW中山仁斗、MF松崎快の二人に注目したい。
19:00 V・ファーレン長崎 vs ザスパクサツ群馬（J2）
熾烈なプレーオフ圏争いの中で前節は勝点1を積み上げた両チームだが、その内容は対照的。5位・長崎が2点リードを守れなかった一方、8位・群馬は首位のFC町田ゼルビアと見ごたえ十分の熱戦を展開し、スコアレス決着で11試合負けなしとなった。勝点3差で迎える今節の注目カード。ともにフルタイム出場で好パフォーマンスを続ける波多野豪（長崎）、櫛引政敏（群馬）の両GKが鍵を握りそうだ。
9月10日（日）
18:00 ロアッソ熊本 vs 藤枝MYFC（J2）
3連敗を喫した熊本は12試合未勝利となり、順位は20位のまま。ホームでのリーグ戦も5月7日を最後に1分8敗と勝利がない中、今度こそ長いトンネルからの脱出を目指す。対する藤枝も4連敗、8試合勝ちなしで熊本と3ポイント差の17位まで転落。須藤大輔監督にとっては自身の恩師との師弟対決でもある。攻撃的なスタイル同士の真っ向勝負が予想される一方、勝利への執念が求められる一戦となりそうだ。
19:00 徳島ヴォルティス vs いわきFC（J2）
16位・徳島の前節は清水エスパルスとスコアレスドロー。連勝は止まったが、チーム一丸で「ポジティブな勝点1」（吉田達磨監督）をもぎ取った。対する18位・いわきも、後半戦の12試合で計20ポイントを積み上げて上り調子。MF岩渕弘人ら“切り札”を有していることも強みだ。監督が交代し、残留争いを戦う中でもぶれることなく進んできた両者にとって、勝点『40』到達をかけた大事な一戦となる。
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