明治安田生命J3リーグKONAMI 月間MVP。8月度の受賞者は、4試合で3ゴールと見事なパフォーマンスを見せたFC岐阜のFWンドカ・チャールスが選ばれた。この1ヶ月のハイパフォーマンスの振り返りや兄であるンドカ・ボニフェイスの存在について迫った。(取材日:9月6日)
監督に言われていることを発揮できたゴール
(C)J.LEAGUE
ーー8月のKONAMI月間MVPの受賞、おめでとうございます。
こういう賞を獲ったことがなかったのですごく嬉しかったです。8月は3点取っていて、他の選手の記録も気にかけていたので、『獲りたいな』と思っていたら本当に受賞できたのでそういう意味でも嬉しかったですね。
ーー8月の活躍を振り返っていただきたいと思います。4試合すべてに先発し3ゴールの結果はどう捉えていますか?
4試合で3得点はまずまずかなと思っていますが、一番良かったのはチームが勝てたことですね。やっぱりFWが点を取ることがチームにとって重要だと感じていたので、いい1ヶ月になったと思います。
ーー勝利につながるゴール。FWとしてそれが最も意識していることですね。
自分のゴールが決勝点や追加点になると、チームにとってプラスになると思うので、そこはFWとして意識して狙っています。
ーー3ゴールをそれぞれ振り返ってください。まずは1点目をお願いします。
藤岡(浩介)選手のミドルシュートのこぼれ球に詰めたゴールでしたけど、藤岡選手が前を向いた時点でシュートを打つと感じていたので、こぼれ球を狙うように準備して相手DFよりも速く反応でき、GKよりも速く触れたからこそ奪えたゴールだと思います。
ーーマークを外してきれいに流し込んだ2点目はいかがでしょうか?
あのゴールは最近、練習終わりにシュート練習で繰り返しやっている形でした。まさにちょうど練習どおりの形が出て、それが上手く決まって良かったです。ちょっとトラップは外に流れてしまったんですけど、GKを見て上手く流し込めました。練習どおりに決められて気持ち良かったですね(笑)。
ーー3点目はクロスから決めました。
このゴールは自分の中で結構いいゴールだと思っています。最初、藤岡選手が前を向いたときにCBの後ろを狙って動き出したんですけど、窪田(稜)選手にボールがいったので、そのシュートのこぼれ球を狙う形に切り替えました。そしたら、窪田選手のトラップが流れて、クロスが自分のところに来たので上手く流し込めたと思います。監督からはよく『ボックス内で足を動かせ』と言われていて、そのとおり足を止めずに動いていたらボールが転がって来たので、監督に言われていることを発揮できたゴールだと思っています。シュート自体はちょっと当たり損ねてしまったんですけど、決まって良かったです。
兄は刺激をくれる存在
(C)J.LEAGUE
ーーチームとしても8月は負けなしでした。8月の戦いぶりの手ごたえはどうでしょうか?
優位に進められる試合が多く、複数得点を取れた試合も多かったのでチームとしてやりたいことが一番出せた月だったと感じています。8月に勝点を積み上げられたことによって上位に食らい付くところまで来れましたし、FWやサイドハーフの選手が多く得点を取れたので、お互いにやりたいことを感じ合えたと思います。
ーー前半戦は苦しい時期もあったと思いますが、夏場に成績が伸びた理由や要因をどのように考えていますか?
前半戦は負けが続いた中でも監督、スタッフをはじめ、やりたいことをブレずに変えないでやってきたことがようやく形になったと思います。あとは、FWが点を取ればチームが勢いに乗ると感じていますし、守備陣も体を張ってくれていて失点が少なくなってきている。それが結果につながっていると思います。
ーーブレずに続けていけば結果が出る確信はありましたか?
勝てなかった試合はそうですけど、勝った試合のあとも監督は目指すサッカーを変えないと練習から常に言っていました。どの試合でも良かったシーン、悪かったシーンを常に示してくれていたので、チーム全員のベクトルは同じ方向を向いていたと思います。
ーーここから昇格争いが本格化してくると思います。いま、どんな感覚でプレーしていますか?
Jリーガーになって1年目のYS横浜でも、昨季の岐阜でも昇格争いに絡めなかったので、いまは本当に楽しいなと思ってプレーできています。個人としても得点という形で貢献できていて、すでにキャリアハイの得点も取っているので、まだまだ足りないですけど、楽しいシーズンを送れています。
ーー横浜FCでは兄・ボニフェイス選手がプレーされていますが、同じサッカー選手としてどんな存在ですか?
いろいろなことを相談しますし、点を取れば連絡がきます。僕は自分の試合と被っていなければ、必ず横浜FCの試合はDAZNでフルタイム観ています。刺激をくれる存在ですね。たぶん、兄貴は僕の試合を観ていないと思いますけど(笑)、ゴールシーンはチェックしてくれていると思います。
ーーチャールス選手はFWでボニフェイス選手はDF。ポジションは真逆ですね。
Y.S.C.C.横浜でプレーしていたときに(当時・ボニフェイス選手が所属していた)東京ヴェルディと練習試合をやりました。でも、兄貴はベンチで途中から出て来たんですけど、その直後に僕がすぐに交代してしまいほとんど一緒にプレーできませんでした。だから、早く兄貴と公式戦の舞台で対戦したいです。
ーーそれはより一層、昇格争いに力が入りますね。
そうですね。プロ3年目でこの時期に昇格の可能性を残しているのは初めてです。ゴールなど、自分の活躍がもろにJ2昇格に直結する立場にあるので、昇格したい思いはかなり強いです。
ーーそのゴールはすでにキャリアハイを超えていますが、次に目指す数字はありますか?
昨季、岐阜に来たときから2ケタゴールを取ると言っていたけど、昨季は全然取れませんでした。その中、今季はピッチに立つ時間も増え、ゴール数も伸びているので、まずは2ケタゴールを達成して、そこからは昇格に直結するゴールを多く取っていきたいです。0-0の苦しい時間帯でのゴールや負けている試合での同点ゴールなど、チームを救うゴールを決めていきたいです。
ーーゴールが増えている理由として、出場試合数の増加が一番大きいですか?
もちろん時間もそうだと思いますけど、今季は練習終わりにコーチ陣に付き合ってもらいシュート練習をしているので、それがいまの結果につながっているのかなと思っています。
ーーシーズンも折り返しを迎えました。残りの試合に向けた意気込みを聞かせてください。
順位表を見ると勝点が詰まっていて混戦です。だから、他のチームの結果は気になりますけど、自分たちが勝ち続ければ上に行けると8月の戦いを終えて分かったので、残り試合も自分たちのことに集中して戦っていきたいと思います。その中で自分のゴールやアシストでチームを勝たせて、必ずJ2昇格を達成したいです。8月以上に9月はゴールを取って、またこの賞をもらえれば嬉しいですね。
ーー最後にファン・サポーターの方にメッセージをお願いします。
いつもホーム・アウェイに関わらずたくさんの応援をしていただきありがとうございます。これからも僕のゴールで勝利に貢献したいと思いますので、引き続き応援よろしくお願いします。
文・インタビュー 須賀大輔
1991年生まれ、埼玉県出身。学生時代にサッカー専門新聞『ELGOLAZO』でアルバイトとして経験を積み、2016年からフリーライターとして活動。ELGOLAZOでは柏レイソルと横浜FCの担当記者を経て、現在はFC東京と大宮アルディージャの担当記者を務めている。
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月間表彰連動企画 9月18日(月)12時からDAZNで配信される『やべっちスタジアム』では、J1 MVPおよびベストゴール受賞者のインタビューが配信される。J2受賞者のインタビューについてはDAZN YouTubeにて同日公開予定。さらに、KONAMIのJリーグ公式モバイルゲーム「Jリーグクラブチャンピオンシップ」内でも表彰に際して企画が実施される。
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