モンテディオ山形 対 ファジアーノ岡山 の見どころ
勝点48で11位のモンテディオ山形が勝点51で6位のファジアーノ岡山を迎え撃つ。J1昇格プレーオフの枠をかけた勝点3差の直接対決。この6ポイントマッチは白熱の攻防になること間違いなしである。
ホームの山形にとっては正念場のゲームになりそうだ。7月下旬の第27節から5連勝を飾っていた時期から一転、ここ3試合は1分2敗と停滞。町田ゼルビアと清水エスパルスといった自動昇格を争うチームに大量失点で敗れ、最下位に沈む大宮アルディージャとは勝点1を分け合った。
この足踏みが大きく響き、5連勝でプレーオフ圏内にまで浮上した順位も気が付けば11位まで後退。いま山形は踏ん張りどころを迎えている。ここで勝点を51にまで乗せ、プレーオフ争いに踏みとどまりたい。
注目はチームトップの11ゴールを決めているチアゴ・アウベス。背番号10を背負うブラジル人アタッカーは開幕からコンスタントにゴールを重ね、前半戦だけでその11ゴールすべてをマーク。夏場に離脱する時期もあり後半戦はノーゴールとなっているが、すでに復帰を果たし、ここ2試合は先発出場を続けている。ここでチアゴ・アウベスに待望の一発が飛び出すか。エースの活躍が勝敗を分けそうだ。
アウェイの岡山は、4連勝を含む5戦負けなしといま最も波に乗るチームの1つと言っていい。前節・ベガルタ仙台戦で勝利し4連勝を飾ると、3月以来となる6位浮上に成功。半年ぶりにプレーオフ圏に顔を出した。
ここ最近は勝利の仕方も劇的で前節・仙台戦は90＋4分、前々節・いわき戦は90分に決勝点が生まれ、そのスコアラーは両方とも途中出場のスティファン・ムーク。オーストラリア人アタッカーが勝点3を呼び込んでいる。
今節も勝利すれば岡山にとってクラブ新記録となる5連勝を達成。さらに勢いに乗ることは間違いない。アウェイの地でも臆することなく戦い、連勝を伸ばし、このままさらに突っ走りたい。
他会場のカード
9月15日（金）
19:00 ヴァンフォーレ甲府 vs 東京ヴェルディ（J2）
前節0-2からの後半3得点で大逆転勝利を飾った甲府は7試合ぶりの白星。注目はFW三平和司だ。ホームでの東京V戦では過去2年連続で得点をマーク。再びゴールネットを揺らして、20日に初戦を迎えるACLへ弾みをつけたい。
対する東京Vはホームで約5か月ぶりの勝利を飾り、ついに“呪縛”から解き放たれた。勝てば暫定で2位に浮上する金曜の一戦。このカードでは2020年から6試合無得点が続いているが、イヤなデータにも終止符を打てるか。
9月16日（土）
14:00 ブラウブリッツ秋田 vs V・ファーレン長崎（J2）
9試合ぶりの複数失点で敗れた秋田は7戦勝ちなしに。ただ最後までゴールに迫る姿勢は見せているだけに、今後も目指すべきスタイルは不変。前節好機を決められなかったFW梶谷政仁には悔しさを払拭する活躍が期待される。
対する長崎は充実の内容で逆転勝利を飾り5位をキープ。ここ4試合で5得点と、エースのFWフアンマ・デルガドが量産態勢に入っていることも頼もしい限りだ。次節からは上位との対戦が続く中、2連勝で勢いに乗りたい。
18:00 ベガルタ仙台 vs 水戸ホーリーホック（J2）
2試合連続で無得点に終わった仙台は15位に後退。キーマンとして期待されるのが今夏加入したMF松崎快だ。水戸は新卒から2シーズン在籍し、ブレイクを果たした古巣。特別な思いを持って臨む一戦で恩返し弾を決められるか。
水戸は前半に勝負を決め、2連勝で13位に浮上した。1桁順位も見えてきた中で好調なのがアタッカー陣。前節ハットトリックのFW安藤瑞季はもちろん、執念のヘディングパスが話題となったFWブワニカ啓太の活躍にも注目したい。
18:00 大宮アルディージャ vs ロアッソ熊本（J2）
22位・大宮の前節はジュビロ磐田に2度のリードを奪うも逆転負け。後半ATに決定機を阻まれると、ラストプレーで決勝点を許す悲劇的な結末となった。今節の相手は20位の熊本。残留のためには絶対に勝点3が欲しい一戦となる。
一方の熊本は藤枝MYFCに敗れ4連敗。互いに白星が遠い中の一戦だったが、これで13戦勝利なしとなってしまった。敗れれば最下位との勝点差が『4』に縮まる今節は、大宮のFWシュヴィルツォクをどう抑えるかも鍵となりそうだ。
19:00 栃木SC vs ジェフユナイテッド千葉（J2）
栃木は前節首位のFC町田ゼルビアを撃破。2試合連続の完封勝利で12位に順位を上げた。試合終盤の失点で勝点を落としていたのは過去の話。今節はともに後半戦はわずか2敗と好調同士の対戦となるが、鉄壁を証明したい。
対する千葉は今季初の4連勝。苦しい時間帯もあった中で再び接戦をモノにした。注目は地元・栃木でのアウェイゲームに臨むFW田中和樹。右サイドの韋駄天にJリーグ初ゴールが生まれれば、チームはさらに勢いに乗るはずだ。
19:00 ジュビロ磐田 vs レノファ山口FC（J2）
白星を逃した過去2試合と同様に前節も厳しい戦いを強いられた磐田だが、終了間際にDFリカルド・グラッサが劇的な決勝弾。ラストスパートへ力強く弾みをつけた。MF鹿沼直生が出場停止の今節はボランチの人選にも注目だ。
一方、19位の山口は2連敗。先発5人を入れ替えた前節の前半は特に一方的な展開を強いられ、“2失点で済んだ”という内容だった。ただ磐田との対戦成績は2勝2分1敗。悪くない相性を追い風に、残留へ向け勝点を積み上げられるか。
19:00 大分トリニータ vs 徳島ヴォルティス（J2）
大分の前節は前後半で別の顔を見せ、2-0からの逆転負け。4戦勝ちなしとなり今季ワーストの9位に降下した。今節は上位に踏みとどまれるかの分水嶺。チームが不調の中でも好機を演出しているMF高畑奎汰の左足に期待したい。
対する徳島はいわきFCとの残留争い直接対決を制し、勝点を『40』に乗せた。意思を統一した戦いぶりが光っており、4試合連続の無失点はその証。開幕節の大分戦で一時同点となるJ初ゴールを決めたFW西野太陽にも注目だ。
9月17日（日）
18:00 ツエーゲン金沢 vs 清水エスパルス（J2）
3連敗と苦しい戦いが続く21位・金沢は2試合連続で0-3の敗戦。前節はMF小野原和哉をCBで起用したが、リーグトップタイの得点数を誇る清水攻撃陣を迎えるだけに、最終ラインの整備を施せるかが焦点となりそうだ。
3位・清水は前半だけで3ゴールを挙げて快勝。負けなしを12試合に伸ばし、首位との勝点差は『7』に縮まった。前節は右サイドMFに入った岸本武流が出色のパフォーマンス。この試合でもニューヒーローの台頭に期待がかかる。
18:00 藤枝MYFC vs FC町田ゼルビア（J2）
藤枝は前節のロアッソ熊本戦で9試合ぶりの勝利。本来志向するスタイルとは異なりながらも勝ち切ったことは大きな収穫だ。負の流れを止めて迎える首位との今節。勇敢に攻め続ける藤枝らしさを証明するには恰好の相手となる。
対する町田は栃木SCに0-1で敗戦。連敗はまだないだけに今節反発力を見せられるか、昇格、優勝に向け真価が問われている。2試合連続の無得点は今季初。ミッチェル・デュークら代表帰りのFW陣にかかる期待は当然大きい。
19:00 ザスパクサツ群馬 vs いわきFC（J2）
12試合ぶりの敗戦を喫した群馬はプレーオフ圏争いから一歩後退。ビルドアップに規制をかけられたことで苦しい展開となった。今季は連敗がなく、その安定感が躍進を支えているが、いわきに雪辱を果たして勝点『50』に到達できるか。
対するいわきは徳島ヴォルティスに敗戦。残留争い脱出とはならず痛い1敗となってしまった。4月に勝利した前回対戦では、2得点いずれもFW谷村海那のお膳立てからFW有田稜がゲット。今回もホットラインの開通を期待したい。
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