【プレビュー】首位・愛媛と3位・鹿児島の上位が激突。勝ち点で並ぶ松本と岐阜が直接対決に臨む ｜ Jリーグ

前節を終えて、首位を独走する愛媛FCと2位との勝ち点差が「11」に広がった一方で、もうひと枠の自動昇格圏を巡る争いは、変わらず大混戦となっている。

カターレ富山がFC大阪との直接対決を制し、2位に再浮上したほか、アスルクラロ沼津もギラヴァンツ北九州との難しいゲームを粘り強く制し、昇格圏と勝ち点「1」差に接近。鹿児島ユナイテッドFCも勝利こそ逃したものの、4試合負けなしで3位をキープ、FC大阪も富山に敗れたが、昇格圏まで勝ち点「1」差。さらにその下を見れば、6位のFC今治から10位のヴァンラーレ八戸までが勝ち点「3」差。数多くのチームにチャンスは残されている。

そういった中で迎える今節は、2つのカードに注目したい。

まずは14試合負け知らずの愛媛がホームに4試合負けなしで巻き返しを図っている鹿児島を迎える”上位対決”だ。

着々とJ2復帰に近づいている愛媛は、第13節以来負け知らずの安定した戦いを続けている。ただ後半戦に入ってからは連勝を飾れずにいたが、前節はFC琉球との撃ち合いを制し、3-2で勝利を収め、約2ヶ月ぶりの連勝をマーク。特にMF石浦大雅は、第21節から先発機会を増やし始めた当初はなかなか結果を残せずにいたが、直近2試合で1ゴール3アシストの活躍を見せており、ここに来て存在感を示している。トップ下で攻撃にアクセントを加える21歳に今節も注目したい。

対する鹿児島は、監督交代後４試合負けなしをキープしており、勢いを取り始めている。前節は、カマタマーレ讃岐に終盤までリードを許していたが、88分に途中出場のFW鈴木翔大が値千金の同点弾を決め、勝ち点１を死守した。この取り戻した勢いを首位撃破に繋げたいところだろう。リーグトップの得点力を誇る愛媛に対し、鹿児島もリーグ3位と攻撃を強みとしている。FW藤本憲明や端戸仁らを要する攻撃陣が破壊力で上回れるか注目だ。

もう一つの注目カードは、9位・松本山雅FCと8位・FC岐阜による勝ち点「39」同士の直接対決だ。

松本は前節、テゲバジャーロ宮崎をウノゼロで下し、3ヶ月ぶりの連勝をマーク。ここから本格的に昇格争いに食い込んでいくためには、この連勝をどこまで伸ばしていけるかが問われてくるだろう。ここまではコンスタントに得点を奪えている試合は多いものの、失点の多さがネックとなってきたが、前節は4試合ぶりにクリーンシートをマーク。今節は、そういった好材料を継続した上で、圧倒的な雰囲気を誇るホームでシーズン2度目の3連勝を手繰り寄せられるか。ここでライバルを倒し、更なる勢いを手にしたい。

対する岐阜は、第22節から第24節にかけて3連勝を飾ったが、その後は3試合勝ちなし。安定して勝ち点を積み重ねられていない今季を象徴する難しい時期を過ごしている。特に3連勝では3試合で10得点を奪ったが、その後の3試合では2得点と攻撃陣が抑えられている。そういった中でFWンドカ・チャールスや藤岡浩介といった攻撃陣が奮起を見せられるか。ボランチの主軸を務めているMF庄司悦大を出場停止で欠く今節、2試合ぶりの先発が期待されるMF柏木陽介には攻撃のアクセントをつける活躍も期待される。

その他、今節は上位勢では富山が16位と苦しむAC長野パルセイロと、FC大阪が最下位のギラヴァンツ北九州と対戦し、監督交代を決断した14位のいわてグルージャ盛岡は17位・宮崎との下位対決に臨む。

J3リーグ第28節 対戦カード

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